の話をしよう。


あるところに、
ハンプティ・ダンプティ
という卵がいました。

彼は壁の上に座っていた。

けれども、ある日、
勢いよく落っこちたんだ。


もちろん、卵なのでぺしゃんこ。


王様の兵馬を繰り出しても、
元には戻らない。


永遠にね。


なんでそんなところに
座っていたのだろう。


全く馬鹿な話だ。


何故、危険だと分かっていて
壁の上にいたのか。






君はどう思う?


え?俺の考えはどうなのかって?
そうだなぁ…



きっと、彼は危険を冒してでも
そこにいたかったんだろうね。



大切なものがあったのさ。



だって、自分のをかえりみず
高いところにいたんだもの。



それは何か?



簡単さ。







だよ。







彼は決して届かないと
分かっていても、
手に入れたかったんだろうね。


自分の脆い身体以上に、
欲しかったんだよ。


君は彼を愚かだと思うかい?