デコメ日記

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感謝の言葉は沢山言えるのに、「さよなら」だけがいつまでも言えない


やっとちゃんと書けそう。



9月に、私の大切な人が天国に行きました。


大学のときの男友達。






最初の出会いは、1年生のときにテニス部で

背高いし声低いし目つき悪いし…正直、男慣れしてない私には恐怖でしかなかった(笑)

恐かったんだよね、クールボーイ加減が(笑)
話しかけられてもそそくさと逃げてた(笑)

そして私はボランティアする部活にハマり、リーダーの仕事とかもしたりして…テニス部幽霊部員化。
あいつとは会わなくなりました(笑)




2年生になり、そのボランティアする部活にあいつが入部(笑)

7月に、養護学校の子供たちと水族館に行くというボランティアでまさかの同じ班に(笑)


あいつはその活動が初参加だったらしく、寂しくなり唯一顔見知りの私に声かけてきたんだけど…私は逃走\(^^)/

本当にごめん(笑)




そんなギクシャクしてた私たちですが…

それからね、なんだかんだ時が過ぎたらめっちゃ仲良しになった(笑)



きっかけは全然覚えてないんだけど…たぶん学祭かな。

夏くらいから学祭準備とかしてて、私もあいつも主要メンバーで。

食品開発とかもろもろ毎日誰かの家でやってたからね、それで気づいたら意気投合してた。






私も人見知りを克服すれば超サバサバ女というか、もはや男みたいな感じだから…

なんだろー?
めっちゃお互い無茶ぶりとかして、バイト先のコンビニ乱入して荒らして帰ったりとか、毎週深夜に電話して「これから宅飲みしよーぜ」とか「海で花火してるっけ来いよ」とか(笑)


そんな関係だった。


間違ってると思えば、お互い説教したりもした。





私、本当に心から信頼してる男友達って2人しかいないんだけど、そのうちの1人がこいつだった。


大切な存在だった。


卒業してからもちょいちょい連絡とって…
今度遊びに行くわーとか言って…







なのに、



なのに死んでしまった。













その日、関東には台風が来てました。


私は夜勤明けで寝てた。


世の中は祝日。


あいつは学会に行く予定でした。



学会に来ないことにあれ?
翌日仕事に来ないことにあれ?
と、思った職場の上司は、あいつの家に行った。


そしたら冷たくなってた。











健康診断で心臓引っ掛かったって言ってたの。
動悸と胸痛がするって。


でもタバコと深夜の麻雀は辞めなかったんだろうな。




「早よ受診しろや」って言って笑うだけで、私も深く話さなかった。

お互いに笑って電話を切った。それが最後の電話。








ねえ、私看護師なんだよ。

なんであのとき、ちゃんと話聞かなかったの?

なんであのとき、強く受診勧めなかったの?

なんであのとき、笑ってられたの?




あいつも医療関係者なんだよ。

もし倒れたのが職場だったら?

もし学会に来てない時点で誰かが家に行ってくれてたら?

もしあの日が祝日じゃなかったら?

せめて家出てから倒れていたら?





後悔してももうあいつは帰ってこない。
帰ってこれない。
















死んだという連絡があったとき、本当に笑うしかなかった。

私の、もう1人の心からの男友達から電話きて…2人で笑った。









エイプリルフール間違ってるよあいつ。
ほんとバカだよねー。

これで友達みんな集合させて結婚報告とかしたりして(笑)
あいつならやりかねない!

むしろ「さあ、みんな揃ったか!よっしゃ飲もうぜ!」とか言いそうなんだけど(笑)




絶対そうだよ。

そしたらびっくりさせた罰金として奢らせようよ!



ほんと嘘つくの下手だねーあいつ。











涙なんて出なかった。

嘘だと信じるしかなかった。








連絡きた日は、私の誕生日前夜。

私は、このいろんな思いを抱えた状態で24歳を迎えた。




最悪な記念日。






翌日師長さんに伝えて、2日間の休みをもらった。

主任さんが代わってくれた。










本当はね、私の誕生日を病棟の先輩と先生が祝ってくれる予定だったの。

9月生まれがうちの病棟多いから、合同で誕生日会しようって…そんな話になってたの。


なのにこんなことになったから行けなくなって。




何て先輩に謝ろうかと考えてたとき、先輩から電話。


師長さんから聞いたよ、大丈夫?って。




私、実際ね。
身内が死んだわけでもないのに仕事休むのって…本当はできないのに、そこを無理に休んだことで先輩たちに何か言われるんじゃないかって気にしてたの。


それを伝えたら、先輩がすごく優しい声で「そんなのいいよ!ちゃんと顔見てお別れしてきな!」って言ってくれて。




なんか、すごくその言葉に救われて。

しかも最後にお誕生日おめでとう!って言ってくれて。

ちゃんとまたお祝いしよう!って言ってくれて。





そしたらすごく温かい気持ちになって。

やっと泣けた。

















新幹線で地元に帰って、そこからローカル電車に揺られているとき…すごく天気は良くて。

でも灰色に見えた。









夕方、喪服に着替えた。


黒のストッキング穿いたとき、本当に吐くかと思った。

こんなの夢だ、と何度も呟いた。




見たくない、会いたくない。









お通夜。

女友達を車で迎えに行った。




普段あんまり使わない方のウォークマンを車に繋いだら、ふいに流れたのは

IWiSHの「帰らぬ日々よ」





たぶん、亡くなった彼氏を想う曲なんだと思うけど
私はあいつに恋愛感情はないけど

運転しながら号泣。




つらかった。




でも、曲を変えることもできなかった。









そういえば、友達情報によると、3年のときあいつ私のこと好きだったという噂(笑)

結果、お互いに彼氏彼女できたし、良い友達だから気にしてないけど(笑)






あーあ。



彼女残して…ばーか。














それでね、女友達を車に乗せて、いよいよ式場へ。



着いたとき…入り口にあいつの名前の書いた看板を見つけたとき…。


呆然とした。



本当に、これは、夢じゃないんだなって…思った。





嘘だ、嘘だと自分に言い聞かせてここまで来たのに
悪い冗談だと信じてきたのに

やっぱり…ね。











受付にいたのは、あいつの彼女。私の後輩。


もう、家族ぐるみの付き合いだったんだね。




私の顔を見て、「あ、お久しぶりです。来てくれてありがとうございます。」と言った。

いつもと同じ明るい表情で、私にそう言った。




私はちゃんと笑えなかった。








強いね。
彼氏が死んだのに、あんなに堂々として。
私よりずっと辛いはずなのに。

それに比べて私は…。









会場に着いたら、大学の部活のメンバーが集まってた。

男友達に「顔だけでも見てきなよ」と言われ、お棺に近づいた。


会場にはBUMPが流れてた。
そういや、あいつBUMP好きだったっけ?なんて考えて。

遺影の中で笑ってるあいつに妙に腹が立ったけど。





顔見て

わかってたけど

わかってたはずなのに



なんか、もうどうしたらいいのかわかんなくて。




お棺の中で
いつもより幼い顔で寝てるあいつを見て

心が、真っ白になった。





いやいや、誰この人?
私の知ってるあいつは、もっと色黒でいつもニヤニヤ笑ってて…


「やだ」って、思わず口に出た。
隣で女友達が静かに泣いてた。


時が止まってるような感覚に襲われてるのに、流れてるBUMPの音楽だけが強調されて私の中に入ってきて、やたら耳障りだった。









お通夜。

ただ必死に涙をこらえた。




わからないけど、泣くもんかと強く思った。





初めて会うあいつの家族や親戚を眺めながら、あいつが今まで生きてきた人生を想像した。





前に読んだ清家雪子さんの「まじめな時間」という漫画を思い出してた。


死んでから成仏するまで、この世でさ迷う人たちの話。


あいつも、もしかしたら今ここにいて、呆然とこのお通夜の様子を眺めているのかもしれない。

涙する家族を、親戚を、友人を、ただただ呆然と眺めているのかもしれない。


そう考えたら、今このお通夜にいる人たちの中で一番泣きたいのは、一番叫びたいのは、一番苦しいのは、一番悔しいのは…あいつだ。



それなら、私は泣いてる場合じゃない。






なんだか、そんな思いがあって。

出てくる涙を必死に押し込めた。












でも…



でもね。










あいさつで、お父さんが言ったんだ。
「さっき友達から聞いた話ですが、こいつは人の悪口を言わないやつだったそうです。」

「おい、何のんびり寝てるんだ!みんながお前のために来てくれてるんだぞ!おい、せっかく就職したんだ、とっとと起きて仕事しろ!」
と、お棺に向かって叫んだ。



もう、その瞬間、私の中の糸が切れて、涙が止まらなくなった。








ごめんね、私、やっぱり弱いまんまだ。











お通夜が終わって会場を出るとき…
知らない男の子。たぶん、大学の学科の友達だと思う。男の子がね、両親の前で本当に泣き崩れたの。


膝が折れるように地面に崩れ落ちて、泣き叫んでた。






あー、本当にいいやつだったんだね。
こんなに悲しんでくれる友達がいたんだね。

男の子こんなに泣かせちゃダメだよ、ばかだね。



いい友達がいたんだね。





そう、思った。














おときも参加させていただいて、終わったあとに駐車場に部活のメンバー集合。


本当に卒業してから1回も会ってなかった人とかもいて、みんなで「こんな形で集合するなんてね」って疲れた顔で無理矢理笑って。



懐かしい話とか近況とか話して。




私は「だいぶ大人っぽくなったね」って男友達に言われたりして(笑)




















翌日。




お葬式。


悔しいほど晴れ渡った空だった。





うちの地元では、基本的にお葬式は親戚や本当に親い人しか参列しません。










でも、男友達とも相談して、やっぱり行こうよってなって…常識はずれと言われてもいいから、最期まで傍にいようって話になって…行った。



やっぱりお通夜よりずっと少ない人数だった。

女は私だけだった。






お通夜に引き続き、BUMPが流れてた。
粉雪も流れてた。

やめてよ。もう聴けなくなっちゃうじゃないか。





















お棺に花を入れた。


花なんて、とてもじゃないけど似合わない奴だった。

みんなで「花なんてキャラじゃないよなー!でもいっぱい入れてやろーぜ!うわ!似合わない(笑)」って笑いながら入れた。



笑ってたけど、顔はみんな泣いてた。





好きだった煙草…漫画も入れられた。

あの世に行ってまで煙草吸いたいの?笑








足元には…私たちが大学卒業のときに書いた色紙。





あー、私あれ何書いたんだっけ?

もっとまともなこと書けばよかったね。







涙が止まらなくなった。

全然自分の力じゃ止められないほど涙が勝手に出た。


嗚咽も止まらなくて。




最後にあいつに見せる顔がこんなの、いやだ。
絶対指差して笑われる。


でも止まらなくて。







お棺に花を入れて、入口のところにいる両親とお姉さんの前で頭を下げた。

涙と嗚咽でぐちゃぐちゃで、目すら合わせられなかった。





話したいこといっぱいあった。




本当にいいやつだったんですよ。

私のわがまま全部きいてくれた。
頑張ることを諦めなかった。
友達思いで、いつもみんなの輪を大切にしてた。
いっぱい助けてもらった。
支えてもらった。
家族思いで、家族の話をたくさんしてた。
真面目だけど、遊び心いっぱいだった。
いつも笑ってた。
ギャグばっかり言ってた。
常にたくさんの人に囲まれてた。
優しいやつだった。




あなたの息子は、本当に素敵な男だった。

そう伝えたかったのに、私にはできなかった。










お棺を外に運び出すとき、最後の挨拶で、お父さんが言ったんだ。
「これからこいつの体は焼かれます。人は2度死ぬという言葉があります。1度は今日体が焼かれたとき、2度目はここにいる皆さんがこいつのことを忘れたとき。こいつは本当に陽気なあほでした。そんな奴がこの世にいた…それだけはどうか忘れないでいてください。」


陽気なあほ…これ以上にあいつのことを示す言葉ってないよなって思った。

息子のことを理解してる、素敵なお父さんだと思った。
















東京までの帰りは、お互いに一人じゃ耐えられないよねって話になって。

その、私のもう一人の…心から信頼してる男友達に車で送ってもらった。





「今日来てたのって、本当に仲良かったメンツだけだったね。女はカナ一人だったじゃん(笑)でも本当に…いい仲間だったもんね。」


そう言われて、ちょっと嬉しかった。











他愛のない話をしながら…ときどきあいつの思い出話して泣きそうになって…涙が出ないように笑い合った。












三鷹駅の「てつ」ってとこでつけ麺食べて…あいつともラーメンよく食べに行ったよね、なんて言ったらもう心が痛すぎて。

2人で麺すすりながら静かに泣いた。

お互い何も言わなかった…言えなかったけど、2人とも確かに泣いてた。

























翌日。

私は日勤だった。











いろんな人に声をかけてもらって…

ただ笑うしかなくて。



あるベテランの先輩が、ふとしたタイミングで「目が腫れてるみたいだけど、ちゃんとお別れしてこれたかい?いっぱい泣いてあげたかい?」って言ってくれて、なんだかよくわからないけど、少し救われた気がした。






























あれから2ヶ月以上経ったけど、やっぱり私は立ち直れずにいる。





ばかやろう。





















本当にいい奴だった。

いつも無茶ぶりに応えてくれる。

嫌な顔ひとつせず、笑ってみんなのために動いてくれる。

人の心を大切にする。

人の悪口、確かに絶対言わなかった。




いつも失ってから気づくんだよ。


私の大切な存在。













ふざけんな。
一生飲み友達として付き合っていくつもりだったんだぞ。

結婚したら冷やかしに行って。
子どもが生まれたら子ども同士で遊ばせて。
子育ての悩みなんか語って。
子どもできたならいい加減煙草やめなよ、なんて言って。
禿げたら、ハゲ!って笑って。
40代が見えてきたら、中年!って笑って。
おっさん!おばさん!うるせぇ!って爆笑して。
定年迎えたらみんなで旅行にでも行って。
年1回くらいの飲み会を開催しつつ、孫の可愛さ語って。


そんな付き合いをしていくつもりだったんですけど。

そんな付き合いを終えてから、順番に旅立つつもりだったんですけど。

何フライングしてんの?



勝手に置いていかないで。


命って、何なんだよ。











話題:身近な死

陽気なあほ

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