小次郎がね、翼に大事なことに気付かされて翼をリスペクトするようになるのは全然いいの。
最終的に、「やっぱり翼だな」となるのもね。
努力は夢中には敵わないし、「やらなければいけない」は、本物の「やりたい」には敵わない。
虎の牙は、「家族を守りたい」という気持ちによって研ぎ澄まされた。
家族の生活がある程度保証されたり、お家を買ったりできた時に、鋭さが少し鈍ってしまい勝ちになる癖がついてしまう。
そこへ、翼という刺激によって、より大きな目標を得る…。
鷹の翼は、他の何のためでもなく…
純度100%のサッカーラブによって果てしなく広がってゆく…。
その純度100%のピュアなサッカーラブな姿勢にサッカーの才能と実力を伸ばされ、またサッカーに携わる者を魅力してゆく…。
全然OK
というか、翼は本来、とても魅力的なキャラクターな筈だし、他のキャラクターファンからも、もっと愛されるべきだし、人気投票でも、3位以内には(しかもトップじゃなかったとしたらトップとの差は僅差で)入っているのがふさわしい…と…思う。
ですがね…
読者が主人公に望むことを、作者は翼にさせなくなったのが、読者の翼離れに繋がったわけですよ。
主人公は、時には間違わないといけないんです!
時には、かつて負かした相手にも、「俺を越えた」と言わせた師匠にも叱られたり…なかなか上手くいかない場面で「お前は大事なことを忘れてる…」と、呟かれたりしないといけないんです。
常に正しくなってしまったら、もう主人公じゃない…
それこそ、あのまま葵に主人公交代させて、主人公にとっての神…
「シュート!」の、久保さんの長生きバージョン的存在にさせちゃったらいいのです。
小学校編では、まだあった…。
中学校編でも、ピンチを仲間に救われる場面があった。
それがなくなってしまうと、「はいはい、どうせ翼は凄くて正しいんでしょ?」というカンジで、注目欲が失せてしまうのです…。
間違いに気付かされたり、誰かに欠点を指摘されて悔しい思いをしたり、「大したことないヤツ」評価を下されまくったり…なんて場面もありつつも、そこを乗り越えて成長していく様子を描かれる方を、主人公に望むわけです。
翼にそれをさせ続けるか
もしくは、翼は主人公ではなくて、主人公が尊敬する先輩というポジションにするか。
そのどちらかだったら、翼の人気は下がらなかったのではないかと…。
まぁ…要は、時には翼が、小次郎や葵の姿に刺激を受けて、スランプ脱出のヒントを獲たり自分の間違いに気付かされたり…なんて場面があった方が盛り上がるんじゃないかなってことですよ。
小次郎贔屓だから、小次郎の名前を筆頭に挙げたけど…
まぁ、まっつんでもいいし…
それこそ石崎なんかも盛り上がると思うんだよなぁ…