【目的】
胸腔内に液体が貯留したとき(がん性胸膜炎などにより胸水などがたまった状態)の排液のため(液体等により肺が圧迫され膨張が障害されるため)
カテーテル:アスピレーションキットやトロッカーカテーテル
液体は重力により胸部の下方にとどまるため肺底部付近に挿入する
排液目的:第6〜7肋間
・陰圧は「低圧」「持続」でかける
【陰圧で持続吸引を行う目的】
胸腔内の陰圧を適切に維持して排液、排気を促すため。
間欠ではなく持続で吸引を行うのは、胸腔内圧を変動させないため。
胸腔内圧−5pH2Oより少し高い圧の−8〜−15pH2O程度
【メラサキューム】
ディスポバッグ「メラアクアシール」
・水封室にエアリークがないか
・高陰圧アラーム…咳、くしゃみは瞬時に表示が解消される。胸腔内陰圧上昇時は医師に報告。
・ロックは長押し→ロック表示が点灯する。スイッチ操作を不能にして誤操作を防止する。
「操作上の注意」
・ワッサー24mlを水封水として注入。アクアシールを傾けると注入しやすい。
・ブルーのチューブをアクアシールの吸引ポート(青)に接続。
・白チューブは白(バック側) ★患者ドレーンはクランプされているか確認。
・吸引回路にエアリークがないことを確認したら、患者ドレーンのクランプを患者側から徐々に解除。
・吸引を停止する場合は患者側をクランプしてから機械を停止。
『バッグの接続と取り外し』
・(使用開始時同様)ドレーン鉗子2本使用。患者側からクランプし、吸引を中断し、バッグからコネクターを外し、交換。
・クランプは2か所。
・バーと数字(吸引圧)同じか。
『オーバーフロー』
・排液がたまってきたら交換する。
『吸引圧』
・チューブが垂れて液溜りがあると吸引できない。患者(高い)からバッグ(低い)へ排液が流れるように設置する。
【観察】
排液目的のとき、基本的にはエアリークがなく、呼吸性移動があれば正常。
・ウォーターシールのとき、呼吸性移動は観察できない。(逆流防止弁を使用しているため。)吸引圧をかけている場合はゲージ部+ウォーターシール用水の水位の上下で観察する。
((つまりクランプせず、かつ機械で吸引せず排液してれば呼吸性移動はないということ?メラサキュームで自然に排液してるってあるっけ??))(そもそもウォーターシールとは:吸引圧をかけないで水封のみで管理すること。)
吸気時に水位が上がり、呼気時に下がる
・水封部に気泡があればエアリークしている。排気目的ならば見られるが、排液目的なら異常。
『視診』
・呼吸回数
・呼吸の深さ
・経静脈の怒張の有無
・胸郭の上がりの左右差
『聴診』
・呼吸音の左右差
・呼吸音の範囲
・副雑音の有無
『触覚』
・胸郭の上がりの有無
・皮下の握雪感の有無
・胸壁の可動域(??)
『打診』
・鼓音の有無(??)
『モニタリング、検査』
・パルスオキシメータ
・血ガス
・X線、CTなど
『その他』
・循環動態
・感染徴候 (消毒はいつ??)
・苦痛の有無
【ケア】
・移動時には基本的にクランプしない。(ポータブルトイレへの移乗など)ただしベッドからストレッチャーへの移動など、ドレーンバッグが患者より高い位置になったり倒れたりする危険があるならばクランプする。ただし短時間。
・接続部の固定にタイガンを使用する。カテーテルと延長チューブの重なる場所2か所。
【トラブル】
・接続部外れ・・・ドレーンをクランプする。
・抜けた・・・清潔なガーゼで圧迫固定しフィルム固定