前回のひとりごとから…

午後の茶会を終えた
ワタシ達は 釣りを再開した………




さっそく竿を振る


……!!

エサを付けた釣り針りが
水面下に消え……

水面上に同心円が広がり
やがて消えて行く……


そして ワタシは
草上に座り込んだ……


軽く目を閉じると
吹き抜けてゆく
風が 心地よい……


ゆっくりとながれる
時を楽しむ……


…!!


あたりがきた……

慎重に竿を手繰る…

……

……“失敗”………

えさを取られてしまった


気を取り直し
再び 竿を投げる


…!!


すぐに あたりがきた

竿をあげようとすると



「…いたっ 痛っ!!」



下の方から 声がする

(…はて?面妖な
ワタシ達以外 誰もいないはず……)

さては魔物?

魔物のなかにはヒトと
会話できるモノも珍しくない 高い知性を有する個体も存在する……

ワタシは 竿をあげるのを 止め 声のするほうへ
ゆっくりと近づいた



右手の竿はそのまま離さず
もちろん 武器を左手に
パートナーには
ワタシの後ろで いつでも魔法を唱えられるよう
待機してもらい………



釣り糸の先には…………


……ヒト?



「まった 待った!!」

「抵抗は しねぇ
とにかく 待ってくれねぇか?」


泣きそうな声をあげ
若い男が ソコにいた…