前回のひとりごとから…

…恥ずか死にそうになったワタシは 気分を変えて
釣りをする事にした…




「ねぇ きみっ!
新しい釣り場が発見されたんだよ 行ってみようよ」

国境沿い南 滝つぼ側で
釣り糸を垂れていると
パートナーが話しかけて
きた………

ワタシの後ろには
釣り上げた宝箱(トレジャーボックス)が 無造作に転がって
いる
………中身は 石炭 黒鉛
丈夫な木の枝 材木片……

海側では 昆布が入っていた……

いずれも 錬金術合成に必要なモノだが……
いらないモノばかりだ……

…!!

あたりがきた

竿を動かし 釣糸を切らないよう 慎重に手元に
手繰り寄せると……

……また 宝箱だ

パートナーは無邪気に喜んでいるが
ワタシは 微妙な顔 になる………

「で 新しい釣り場なんだけど…」

パートナーが話を続ける…
「丸岩周辺 巫女の住み処
魔王城外郭 の3ヶ所!!
…どこに いこうか?」

風に揺れるパートナーの
ウサ耳(チュチュの耳)を
…可愛いなぁ
と思いながら
どこに行くか 考えてみた

……………



「…“巫女の住み処”
に行こう」



少し考えて…ワタシは
パートナーに答えた…



「どうして いちばん
遠いところに?」



パートナーは疑問を口に
する……



「…一番 遠いという事は
一番 人が少ない……
つまり………」



「えものを ひとりじめ
だね♪」



「…ま まぁ そうかも…」



ひとり静かに 楽しみたいのだが…
それは 口にしないでおこう……


今いる“国境沿い南”から
“国境沿い”“雪山と草原”“神へ続く道”“塔の外”“時渡りの塔”“神殿へ続く道”そして“巫女の住み処”……



「けっこう歩いたね…」



確かにパートナーの言うとおり 長い道のりだった…
…これは めったに来れない



是非とも珍しいモノでも
釣り上げなくては…

静かに釣りをするという
目的は どこへやら


ワタシは 釣り場へ急いだ