どうしてみんな
しんどいことを
疲れていることを
体の調子がすぐれないことを
傷ついたことを
怒っていることを
とてもオオゴトのように
自慢のように
悲劇のように
話すのか?
まるで言葉の爆弾を投げ付けるみたいに
話したらスッキリするのだろうけど
それが着地した場所の惨状までは
想像力が及ばないらしい
仕方ないことだ
ずっとサイズの合わない服を着ているような
居心地の悪さを感じている
安らぎの無い居場所
何もかも捨て去ることができたなら……
と思うけど
自分自身を捨て去ることはできはしないのだから
結局は繰り返されてゆくだけなんだろう