前回のひとりごとより……

ワタシはボンドマスターと二人だけで話を続けていた……




お互いに“マ・ルボロ”の紙巻きタバコを吸いつつ
話は続く……



「これまで、メンバーの自由意思を尊重して来ました…しかし、……上手くいかないものですね。」



ため息と共に煙を吐き出す……



「……そうだな このままでは以前 所属していた そなたのボンドと同じだな……
…自由と放任は違う……」


ワタシも ゆっくりと煙を吐き出す……



「……そうですよね。
やはり、ルールは決めた方がいいですよね……。

以前、貴女(あなた)が言われました

これでは ソロと変わらない……ボンドに入った意味がない≠ニ…

私も、そう思ってました。」


「…あぁ そうだな……
おそらく他のメンバーにも そう考えている者がいると思う……」



お互いの指に挟(はさ)んだタバコがゆっくりと燃え
短くなりつつあった……



「………決めました!
長らく、顔を出さないメンバーは退会させます。
そして、会話をしてくれそうなメンバーを入会させます。それにLv上げやイベントも一緒にやりましょう。
会話の無いボンドから会話の多いボンドに……。

貴女(あなた)にも手伝って欲しいんです。

お願いします!」



彼は一息にしゃべると
深々と頭を下げた…



「…頭を 上げてくれ……

ワタシも このボンドを抜けるつもりで そなたに会いに来たのだ……

…だが そなたと話し 考えが変わった……」



彼は顔を上げ

「では、私の申し出を受けてくれるのですね。」



「…あぁ
ワタシとそなたは すでに親友(とも)だ 親友の頼み……

断(ことわ)れない……」



「ありがとうございます。
しかし、なぜ私を親友に?」


「…そなたとワタシ 互いの持ち物を交換しあった…
これぞ 親友(とも)の証(あかし)……

迷惑だったか?……」



「とんでもない!

ぶしつけですが……

…これを受け取ってください。」



「…それは?」



彼の手に小さなバッジが乗っていた……



「これは、サブリーダーの証……
私と共にボンドを盛り上げていってください。」



「…これにはマスター権限が付与されている様だが?」



これを持つ者はメンバーの入退会の権限等を持つ……


「はい、私に何かあった時はお願いします。」



「そなたをリーダーから外す事も………
……出来るのだぞ…」



「構いません!貴女になら、全権を委(ゆだ)ねても…」


「…ふっ……ははは……
そこまで言われては 受けざる負(お)えないな……

…解った 副官として そなたを いや マスターを補佐しよう……

……ワタシに責任者(マスター)は似合わない……」



「ありがとうございます。」


「これからも よろしくだ マスター……」




ワタシは右手を出し彼と握手をする……



「そろそろ、戻りましょうか?」


「…そうだな 戻るとしようパートナー達の待つ世界へ……」




ワタシは このボンドに残る事にした……