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d' IVOIRE


d' IVOIRE
ディボア
グラン(3個入)

美しいブルーの箱に印象的なチョコレート。

とても甘い。一粒が大きいので食べ応えがある。
味は定番とも言えるカフェやバニラなのだけれど、どれも印象深い味わい。口溶けがよく、囓ると直ぐに香りが広がる。
香りは強過ぎないので一粒が大きくてもしつこくない。柔らかい香りとともにチョコレートがふわっととろける。

チョコレートムースは甘くて大きくて印象的だけれど淡く溶けて名残惜しい。
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JEAN-MICHEL MORTREAU


JEAN-MICHEL MORTREAU
ジャン=ミッシェル・モルトロー
JMMセレクション(6個入)

鮮やかな赤い箱にまとまりのあるチョコレート。
ハートのチョコレートを除けば、チョコレートにはアクセントがあるくらいでとてもシックな外見。

チョコレートは渋い。
プラリネやガナッシュで甘みのあるものもあるけれど、ダークチョコレートの苦味がけっこう強くて口に残る。

チョコレートは口溶けがよいガナッシュと、歯ごたえのあるコーティングのチョコレートが合わさっていて、バランスがよい。口の中にチョコレートの香りが広がってから、直ぐに溶けないで残っている。
ガナッシュも香り付けは強過ぎない。チョコレートの味を楽しめる。

個人的に好きだったのはピスタチオ。
香りが強くて華やかなのに、チョコレートとよく合っていた。

人に贈るなら大人向けのチョコレート。
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Galler


Galler
ガレー
MINI-5(5個入)

品のある箱に、現代的なチョコレート。
色違いのカラーリングは画材のよう。

独特の味わい。カカオが他にない香りを持っている。どこかスパイシーで異国の食べ物、という感じがする。

なめらかなのだけれども、チョコレートのこくがあって、柔らかさは少ない。
ガナッシュは香り付けが強く、チョコレートというより何かのペースト。しかしコーティングのチョコレートがしっかりとチョコレートの味を持っていて、香りに負けない。

中も外も独特の香り。
口の中が複雑。

甘いものが苦手な人でも食べられる。
ちょっと変わったチョコレートを食べたい人におすすめ。ガレーなら、ちょっと変わった味も楽しめて、チョコレート独特の深みも楽しめる。
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Pralibel


Pralibel
プラリベル
セレクション(6個入)

ベルギーのチョコレート・ブランド。
落ち着いた外装に明るいオレンジのリボン。

とても甘い。
プラリネはどれも柔らかくて口溶けが良い。

伝統的なチョコレート菓子の味。刺激のある香り付けはないけれど、どれもとても美味しく食べられる。多くの人に愛されるチョコレート。
チョコレートのデザインも奇抜さはないけれど、一つひとつが伝統的な『チョコレートらしい』チョコレート。チョコレートの裏まで綺麗に納まっている。

一粒が大きく食べ応えがある。
甘いもの好きな男性に贈るのにいいかもしれない。
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ANGELINA


ANGELINA
アンジェリーナ
ショコラセレクション(4個入)

シックな外装にシックなチョコレート。
飾り気はないけれど洗練されていて落ち着きのあるデザイン。

一粒がとても深くて落ち着いた味。甘いプラリネ、深みのあるビターショコラ、単純さの中にあるこだわった味。
甘くて苦い。

もっと色んな味を試したくなる。

小さめなので、大きいチョコレートで満足したい人にはおすすめできない。
チョコレート好きのためのチョコレート。
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Pascal Caffet


Pascal Caffet
パスカル カフェ
プラリネショコラS(4個入)

プラリネのセット。
明るく気さくな箱に、4つの変わったチョコレート。

甘い。
分かってはいたけれど、全てプラリネ。けれどもそれぞれ味が違う。派手な個性はないけれど、食感、甘み、香り、味わいが少しずつ違っていて面白い。

プラリネなので香ばしい。甘いけれど、しつこくなく食べられる。

チョコレートに乗っているナッツは、脂っこくなくて、まるで果実のような味わい。チョコレートにナッツが入った時の強いこくはないけれど、その軽やかさはチョコレートの甘さやプラリネのサクッとした食感に絶妙に合っている。

甘いものが好きな人へ贈りたいチョコレート。
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卯月/取り引き

これから私の眼鏡を『預かっている』という先輩に会いに行く。

気乗りしない。当たり前だ。

『悪ふざけしてる』。

陽平君がそう言っていた。あの紳士的な陽平君がそんな風に言うくらいだから、きっと余り良い先輩じゃないに違いない。

眼鏡は返して貰わなければならない。あれは私の物だし父から戴いたものだから、他の誰かが力任せに奪うことは許されない。だから私はあの眼鏡を取り戻す。

私はこれ以上の口実を与える積もりはない。

詰まらない人間だもの。

私は詰まらない人間なのだとしっかり分かって貰えば良い。

それでお仕舞いにする。

それで眼鏡は私の元へ返って来る。



【取り引き】



あやめは元気いっぱいだった。これから部活動の仮入部に行くらしい。正式に入部する前に部活動を体験できる仮入部は、あやめでなくても多くの人が楽しみにしている。ゴールデンウィークが始まる前までに新入生は順次入部届けを提出していく、その準備だ。

彼女の満面の笑顔を見ると私もなんだか楽しい気持ちになる。

それは牡丹さんの笑みには敵わないけれど。

「だから私ね、ほら、行ってみたい候補を書いておいたの。もし梅香ちゃんが行く積もりのところと同じのあったら、一緒にどうかなって」
「候補?」
「そうそう。興味があること、憧れてること、好きなこと、知らなかったこと。部活はそういう色んなものがあるでしょ。でも選べるのは一つか二つ。よく考えないと後で後悔しちゃうから、私、そういう失敗よくするの。だから候補を挙げてちゃんと検討するつもりなんだ!」

あやめは両手を広げてそう言った。

「私はまだ、考えてなかったな」

部活動どころではなかったのが正直なところだ。牡丹さんと暮らすことが決まってからはその準備で慌ただしかったし、入学式では先生の話しをゆっくり聞いている余裕もなかった。

「そっかあ。そうだよね。入学式あって直ぐに今度は部活のことなんてさ、考えらんないよね。私もね、昨日までそんなの全然でさ、今日頑張ってね、これだけ書いてみただけで、あと部活のアピール大会みたいなのがあるって言ってたし、まだまだ決めるとかそんなんじゃないんだ」

あやめはそう言ってから私に可愛らしいメモ用紙を渡した。キャラクターもののそれは薄桃色で、小さくて丸い形をしていた。

「すごいね。こんなに行くの?」

そこには10個以上もの部活動が書き連ねてあった。

女の子らしい角のない字で剣道部やら物理学部やら書いている。統一感のないそれらが急に目に飛び込んでくると字が踊っているように見えて圧倒される。

「足りないよー。もっと行くよ!」

あやめは迷わず即答した。

彼女のバイタリティの原動力は何かしら。

「そう。楽しみね」
「すごい楽しいよー。ねえ、梅香ちゃんも一緒に行く?」

あやめはメモを見ながら、上目遣いで私の方をちらっと見た。まん丸い目が潤んでいる。長い睫毛がゆっくり上下している。

彼女の瞳が写すのは蛍光灯の光なのに、私にはきらきら光って見えた。

「ごめん。今日は用事があるの」

好意が真っ直ぐ伝わってくるから、罪悪感も強い。

あやめはにこにこ笑いながら「あやまんないでいいよー」と答えた。

「実はさ、私の知り合いがここの先輩で部長してるんだって。私その人とはそんなに仲良くないけど、って言うかその人には嫌われちゃってるんだけど、私その部活には興味あるんだ」
「なんの部活なの?」

私が尋ねるとあやめは「あっ」と言った。部活の名前をまだ出していないことに気付いていなかったらしい。

「文学部だよ」

何、それ。

あやめは、えへへ、と笑って続けた。

「私ね、文学部が本命なんだ。梅香ちゃんは文学部興味ある?」

それって何をするところだろうか。

「文学部は、よく知らない」

それが正直な答えだった。

「そうだよねえ。でも興味あったら来てよ。梅香ちゃんと一緒だったらすごい楽しいと思うから」
「うん。ありがとう」

とても嬉しいことを言われた。

あやめを見ると、恥じらうように視線を逸らして少し頬を赤くしていた。

あやめが照れているところ、好きだな。そう冷静な気持ちで思ったら私の方は照れるタイミングを逃してしまった。悲しいことに私は自分が常と変わらない愛想笑いをしていることを自覚した。

「一番好きなところに一番に行くべきでしょ? だから私は最初の日に文学部に行くの。あなたが本命よ、って正面から言うの。梅香ちゃんと行けないのはすごい残念だけど、文学部に行きたいのは今日だけなの」

愛を語るような口調だ。

あやめは言葉に違わずうっとりした表情をしているから、いよいよそう見える。

「じゃあ、早めに用事が終わったら文学部に行ってみるね」

あやめと一緒ならきっと楽しい、と私も心の底から思った。

「絶対だよ」

あやめが悪戯っ子のように笑った。

あやめが笑うのをもっと見ていたい。あやめの近くでもっと楽しい気持ちになりたい。

「じゃ、私もう行くね」

あやめは大きく手を振って教室を出て行った。

あやめの居ない喧騒に包まれて、私は無性に心許ない気持ちになった。まだあやめの笑い声が聞こえる気がする。

よく笑うところ。頬を赤く染めて照れるところ。明るくて健やかなところ。そういうことの一つひとつに好意を持った。あんなに真っ直ぐで可愛らしい人が居るなんて、きっとご家族は誇らしいだろうと思う。

私はあやめとは違う。

その違うところがきらきら光る。

触りたくなる、あやめはそんな女の子だ。

さっさと用事を済まそう。眼鏡を返して貰って文学部に行ってみよう。あやめが楽しいと思うことを私も体験してみたい。

私は荷物を片付けて教室を出た。

意を決して。

階段を昇って。

2年4組の看板を前にして、私は息を整えた。いよいよだ。きっと大丈夫。その眼鏡は私のものだと言えばいい。

よし。

「ハク、大好き!」

教室に入る少し前、聞き覚えのある声が聞こえた。それは私から眼鏡を奪った張本人のもののように思えた。

顔は憶えていないけれど、この声は。

その人が教室から出てきた。茶色い髪のその人は今風の若い人だった。昨日のあの時の、あの人だ。この声、この感じ、覚えがある。ともすると年下にも見えるその人こそ、きっと私の探していた人だ。

「あの、すみません」

私は心を決めて声を掛けた。

その人はさっと振り返った。

「あの、眼鏡のことなんですけど。藤瑚先輩が持っていると聞きました」

その人は爽やかな笑顔を作った。

あやめに似ていると思った。

「藤瑚ならまだ教室に居るよ。そこね」

え?

その人はそう言ってそのまま何処かへ行ってしまった。

先の口振り、あの人は『藤瑚先輩』ではなかったらしい。しかも私のことを全く憶えていないようだった。昨日あった出来事はあの人にとってはそれだけの些事だったのだろう。

眼鏡を持っているのは別人だ。

その人こそ陽平君の言うところの『悪ふざけ』を嗾けた張本人なのかもしれない。

私は2年4組を覗いて見た。

数人の人が居る。皆自習しているらしい。

ここで引いたら意味がない。今日で終わりにすると決めた。だから眼鏡を返して貰うまでは、或いは『藤瑚先輩』のヒントを得るまでは帰りたくない。

私は教室に踏み込んだ。

「どうしたの?」

声を掛けてくれたのはドアの近くに居た女性の先輩だった。

「藤瑚先輩いますか」

なるべくはっきりと言った。藤瑚先輩とは始めから知り合いだったみたいに思われた方が良いから、当たり前に堂々と呼んだ。それで怪しまれなければ明日には忘れて貰えるだろう。

「中条君」

その先輩は教室の中へ呼び掛けた。

近寄って来た人を見て、その人が『藤瑚先輩』だと理解した。

冷たそうな人だな、と思った。

目線が。刺すようなそれが、とても冷たかった。

「あの、私の『忘れ物』を預かってくださっていると聞いて」
「ああ。一年生の」

藤瑚先輩は私のことを頭から足の指先までゆっくり眺めてから、「こっち、来て」と気怠げに言った。そして私の返事を待たずにどんどん歩いて行く。

あやめとは真逆の人だ。

冷たくて、感情が平坦で、きらきら光って見えない。

「あれ、どうしたかなあ」

先輩はそんなことを言って鞄を探った。

「ねえ、君さ。名前なんて言うの」
「高階です」
「俺は中条藤瑚。2年4組。あの人、伝言をお願いした人から聞いてるかな」

あの人とは陽平君だろうか。

私が黙っていると藤瑚先輩は手を止めて私を振り返った。

「はじめまして、って言った方が良かった?」

そんなことより、眼鏡は。

藤瑚先輩は鞄を探るのを諦めたのか、もう探す素振りさえ見せない。

「いいえ、すみません。こちらこそはじめまして。私は高階梅香です。眼鏡、ありませんか?」
「高階梅香さん。可愛い名前だね。普段呼ばれる時は名前で?」

そんなことより。

「いいえ。あの、眼鏡ありませんか。あれが無いのは困るんです」

私はなるべく困った風に言った。

実際は代わりの眼鏡もあるし実害は無い。けれどもこれ以上只のあの眼鏡の為に全く接点の無かった先輩との繋がりができてしまうのは嫌だった。

強く言って、様子を見ることにした。

「無いみたい」
「え?」

そんな、馬鹿な。

「家にあるかも」
「では、明日また来ます。眼鏡が無いと困るんです。せっかく預かっていただいているのに、こんなこと言ってすみません。でも明日、また来ますから、その時に頂いてもいいですか」
「困る?」

藤瑚先輩は私を見続けている。

私は真っ直ぐ藤瑚先輩を見返した。

藤瑚先輩は私に近付いてから体を屈めて、私がかけている眼鏡の縁に触れた。また眼鏡を取られるのかと思って体を引いたら、藤瑚先輩は追わずに簡単に手を引いた。

「ねえ、桜は好き?」

藤瑚先輩の目には、少し熱があるような気がした。

「この辺の桜は今が見頃だってね。実は今週の土曜日、友達と花見するんだ。君も来ない?」

それは、引き換え条件の積もりだろうか。私は少し敵意を露わにして藤瑚先輩を見た。

「眼鏡は必ず返すよ。それとは別に考えてくれていいからさ、これも『縁』だと思って、まあちょっと付き合ってみるのはどうかな」

縁?

随分と乱暴な『縁』もあったものだ、と思った。

しかし私には藤瑚先輩の本心が全く分からなかった。彼が眼鏡を返すと言ったのが、「花見に来れば眼鏡は返す」という脅しなのか、言葉通り「眼鏡のこととは別で、花見はどうですか」という好意からくる誘いなのか、判然としない。

表情が冷たいから。

目が笑っていないから。

あやめと余りに違う存在だから。

これが取り引きなら誘いを断る訳にはいかないけれど、そうでなければできれば断りたい。その判別は私にはできない。

答えは、決まった。

「土曜日は予定があります。でもせっかく誘っていただいたので、時間が許すだけぜひ参加させてください」

私はそんな半端な答えをした。

私は桜が大好きだ。桜が今週にも満開になることは勿論知っているし、土曜日には散り際の桜がさぞかし美しいだろうと個人的な花見の計画もあった。もし藤瑚先輩が好意で誘ってくださったのなら、私は花見を楽しめばいい。

詰まらない花見なら途中で抜ける。

藤瑚先輩は嬉しそうに笑って「良かった」と呟いた。

その日、その「良かった」という言葉だけが、私が藤瑚先輩の感情らしきものを唯一感じられた彼の反応だと思った。
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HENRI LE ROUX

HENRI LE ROUX
アンリ・ルルー
キャラメル・セゾン(8個入)

キャラメルの詰め合わせ。
全て違う味のキャラメルになっていて、見た目にもカラフル。

キャラメルという感じではない。フルーツやお茶などの味がとても出ていて、それを甘く煮たよう。
とても柔らかく、あっと言う間に口で溶ける。

酸味のあるもの、苦味のあるもの、とても甘いもの、様々なキャラメルが楽しめる。
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Yves Thuries

Yves Thuries
イヴ・チュリエス
チュリエス事典ホワイト(4個入)

画像からは分かりにくいけれどマカロン型のショコラ。
商品名のとおり事典のような外装。

とても甘い。
見た目やチョコレートの香りからは全く中身が予想できない。食べてみるとあっと驚く。
味は特に変わったものは選ばれていない。多くの人が安心して食べられる。白いショコラはホワイトチョコレートかな、と思うのだけれど、味はミルクチョコレートだったりするので、ホワイトチョコレートが苦手な人も安心して食べられる。

とても甘いチョコレートのアソートだけれど、キャラメルが焦がしっぽくなって苦味があり、意外で好きだった。

可愛らしいマカロンの見た目とは違い、しっかりチョコレート菓子。
事典の見た目なので、子供にあげるのもいいかもしれない。
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FABRICE GILOTTE

FABRICE GILOTTE
ファブリス・ジロット
クルール・ド・ブルゴーニュ(8個入)

黒い箱にビビッドなピンクのライン。
チョコレートには味を象徴するカラーの色付けがあるだけで、至ってシンプル。

チョコレートの中にはガナッシュとジュレが入っている。ジュレにしてあるフルーツの甘さは口の中でさらっと溶ける。
チョコレートは繊細に作られていて、噛むと4層くらいになっているのを感じる。周りのパリッとしたチョコレートのコーティングがジュレの甘さを引き締める。

箱を開けるとフルーツの華やかな香りが香る。そしてフルーツジュレの甘みは芳醇で洋酒のような味わい。
ガナッシュというより、フルーツのお菓子。
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DEMEL


DEMEL
デメル
トリュフ(6個入)

落ち着いた外装。
明る過ぎない色合いの箱にシックな見た目のチョコレート。箱は中を開けても可愛らしくプラスチックは使われていない。またチョコレートの一つひとつの包み紙にもデメルのロゴが入っている。

落ち着いた味わい。
キャラメルの甘やかさ、ウォッカの華やかさ、プラリネのこく、オランジェの爽やかな苦味。全てが完成された、しかし少し古風なチョコレート。

トリュフだけれど、見た目はガナッシュ。
とても甘く作られている。
口の中で溶けるというよりは、滑らかなバターのような食感。チョコレートによって食感も違うけれど、あまりサクッとした食感はなく、どれも滑らか。

ミルクチョコレートはとことん甘い。
ダークチョコレートも甘い。

オランジェが美味しかった。
見た目にはオレンジとはわからないのだけれど、一口含むとオレンジの香りが口に広がる。ガナッシュでこれだけオレンジとチョコレートをマッチさせたショコラは、他では作っていないと思う。
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PATISSERIE SADAHARU AOKI PARIS


P?TISSERIE SADAHARU AOKI PARIS
パティスリー・サダハル・アオキ・パリ
S?rie de Fruits PrLin?
セリードゥ フリュイ プラリネ(6個入)

シンプルな白い箱。
中には明るい色彩のチョコレート。

不思議な食感のガナッシュ。味を堪能する為に作られているらしく、カシスやシトロンの味がとても濃い。ほとんどゼリー菓子のよう。
コーティングのチョコレートは包んでいる、という程度。

鮮やかな色合いが現代的。それと味がわかりやすく結び付く。
外の箱の雰囲気から女性の化粧品のよう。

プラリネとガナッシュの層があるのだけれど、ガナッシュにはカシスなら紫色、抹茶なら緑色が付いていて、味の濃さを物語っている。
プラリネはほとんど添えてある程度。
しかしプラリネが隠し味のようになっていて、名前はむしろプラリネなのだからおかしな話しだけれども、プラリネの後味が口の中をさっぱりさせてくれる。

他のチョコレートにはない、特徴的なショコラ。
男性にも女性にも喜ばれそう。
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WITTAMER

WITTAMER
ヴィタメール
ショコラ・ド・ヴィタメール(4個入)

濃い茶色の箱にピンクのリボン。
チョコレートも似た色彩になっている。

一粒が大きめ。厚めにコーティングしたチョコレートの中にガナッシュやプラリネがたっぷり詰まっている。

ガナッシュはとても柔らかい。トリュフのガナッシュは特に柔らかくて緩いキャラメルのような感じ。
甘いチョコレートはとことん甘い。ブランデーのチョコレートはとことんブランデー。

ブランデーのものは特に、酔いそうなくらい強くブランデーの香りが口の中で広がる。大人向けのチョコレート。味がはっきりしている。
苦味はほとんど無い。

ハートはプラリネだった。
バレンタイン向けに作られた赤いハート型チョコレートのほとんどはガナッシュかキャラメルだと思う。定番というか、お約束というか。
でもこれはプラリネだった。甘くて単純でさっぱりしたチョコレート。とても珍しいと思った。
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GODIVA


GODIVA
ゴディバ
メサージュショコラ(5個入)

細やかで愛らしい桃色の外装。
チョコレートはハートと丸型からできていて柔らかい印象。

フルーツやはちみつなどで味付けられていてとても甘い。プリントされたメッセージよりも甘い。
ガナッシュはゴディバらしい味わいになっている。
コーティングのチョコレートはほとんどがホワイトチョコレートかミルクチョコレートなので甘い。中のガナッシュもストロベリー、チェリーなど、とにかく甘い。

私はアップルが好きだった。
アップルはデザートにはよくある食材だけれど、ガナッシュにしているのは珍しく感じて、新鮮な味わいだった。チョコレートの味ともとても馴染んで、甘みが自然に感じられる。

一粒が大きめなので食べ応えがある。
男性でもしっかり食べられる。

一粒一粒にメッセージが添えられていて、バレンタインらしいチョコレートになっている。
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中条 藤瑚/Blue Scale

ハクのことが好きだった。ハクに憧れていたしハクを真似したこともあった。ハクと釣り合うように身体を鍛えたり髪型を変えてみたりした。

俺は今でもハクが好きだ。

初めて見たハクは、世界の中で余りに自然に存在していた。



【Blue Scale】



彼は俺を疑っているだろう。菖蒲陽平という名前の一年生。俺達のことを事前に知っていた風でもあったし、俺に探りを入れようとしてきたところも考えると、あれは、この学校に仲の良い先輩でもいるらしい。

落し物を預かる親切な上級生であれたら、それが理想だったのだけれど。

きっと見抜かれた。

しかし預かった眼鏡を返すのに、俺が向こうの教室に行くのはお互いの為に良くないと思う。向こうは目立ちたくないようだったし、俺も変な誤解をされたくない。

でも、この眼鏡。

必要不可欠なものでもないか。

あの女は来ないかもしれない。けれど俺はあの女の顔をもう一度見てみたい。見てハクの女の趣味を確かめたい。ハクが可愛いと断言した女の顔を、もう一度見てみたい。

だから俺はこの眼鏡を預かって、あの女が来るのを待っている。だから放課後である今も、あの女を待つべく自分の教室で自習している。

菖蒲陽平を通して呼んだから、あの女は来ない可能性もあるけれど待つ価値はある。いつ現れるか分からない女を、俺は仕方なく勉強で時間を潰して待っていた。

「藤瑚、残るの?」

猫島が言った。声が直ぐ近くから降って来たことが分かったけれど顔を向けたりはしなかった。大した用事でもないだろう。

猫島とはクラスが違うから、俺を探してやって来たらしい。

「うん」

俺の返答に、猫島は暫く黙って近くに立っていた。

「ねー、藤瑚」
「うん」
「藤瑚って今度の花見来るっけ?」

真面目な声で、そんなことを聞く。

猫島ってよく分からない。

俺はハクと友達に成りたくて、ハクに近付く手段の一つとして、それだけの理由で猫島に近付いた。猫島はなんとなく俺に懐いて、俺はハクとも友達に成れた。そんな関係だから互いによく分からない部分が多いのかもしれない。

「ああ、花見。行くよ。そう言えばハクは来るの?」
「えー、わかんない。来ないかも」
「そっか」

なんだ。詰まらない。

「なんかさ、五霞先輩が今度の花見仕切るらしいんだよねー」
「五霞先輩?」
「藤瑚、知ってる?」
「名前だけ。向こうは俺を知らないよ」

遊び方が派手だから、名前はよく聞く。

「なんだ知らないの。てか、久保田さんが仕切ると思ってたんだけどなー。違うっていうから、なんかしんどくなっちゃった」
「猫島も来ないってこと?」

何それ。

猫島がやりたがっていた花見に俺だけがよく知らない先輩と参加するのか。ハクも来ないのに。

だいたい女の子と合コンみたいな意味合いでやろうとして、張り切って企画していたのは猫島だ。それを『めんどくさい』とは、猫島にしては珍しい。何かに付けて女の子と遊ぼうとするのが猫島だ。

余程五霞先輩が苦手らしい。

「でもねー、かんなちゃん誘っちゃったんだよねー。かんなちゃん、すげー可愛いから、たぶん俺それが目当てで行っちゃうんだけど」

なんだ、やっぱり。来るのか。

よく分からない奴だ。

「有名な人と遊べてラッキーだと思ったら?」

俺が言っても猫島の反応は鈍い。五霞先輩がそれ程の存在なのだろうか。俺からしたら派手で遊び好きなところは猫島とぴったりだと思うけれど、何が不満なのだろうか。

猫島は冴えない顔で俯いた。

「あ、ハク!」

廊下をハクが通るのが見えた。俺が大きめの声で呼び掛けると、向こうも気付いて教室の中まで来てくれた。俺の声で猫島も顔を上げてハクを探した。

「何してんの、お前ら」
「今度の花見どうしようかってさー、なんか迷っちゃって」

猫島がハクに甘えるように言った。

「迷ってる間に花なんか散っちゃうんじゃねえの」

ハクが少し呆れたように言った。

「五霞先輩来るんだってさ」
「誰だっけ」
「とーふーせんぱい」
「あ、ああ」

ハクが思い出したように「あのひとか」と呟いた。猫島とハクの間にある共通認識に俺は少し妬いた。

「かんなちゃん、呼んでるのに」

猫島は溜め息混じりにそう吐き出した。

五霞先輩と何があったのだろうか。思ったより二人には深刻な空気感が流れて、俺は疎外感を感じずにはいられなかった。

「あの人だって別に四六時中誰とでもセックスしたい訳じゃねえだろ」

ハクがそう言った。

一言一句違わず、そう言った、と思う。

とんでもないことを言ったと思ったのは俺だけらしい。二人は変わらない態度でいる。

「俺は花見がしたかったの。桜見て女の子とイチャイチャしてさー。でも五霞先輩って違うじゃん。愉しければ何でもいいっつーか。前なんかホモ呼んで交ぜてきて、俺それがマジでトラウマんなってんだよー。これセカンドバージンとか言うやつじゃん。すげー気が重い。だからやなの、ねえ」

何を言ったのか分からない。

五霞先輩が居るとそうなるのか?

俺もそこに行こうとしてるんだよな?

お前バージン奪われたの?

猫島はハクに助けてくれと言わんばかりに甘えたように縋った。俺も少しハクに縋りたい気持ちになった。

「自分でなんとかしろよ」

しかし無情にもハクは力無くそう言ってその場から立ち去ろうとした。

「やだ!」
「は、おい」

猫島は諦めなかった。

むしろここからが本番だった。

「助けて、ね?」

猫島のおねだりはいつでも効果覿面だ。そう、いつでも。猫島がハクの腕に両手で縋って、甘えた声で助けを求めて、上目遣いに見上げれば、それでハクが猫島を拒むところを見たことがない。

ハクは猫島の頭を撫でた。

「めんどくせえな、お前は」
「ダメ、かなぁ」

猫島は今度は目を伏せた。そして名残惜しそうにハクの腕をゆっくり手離す。

押して駄目なら引いてみろと言うが、この場合は押した時点で殆ど成功していたのだから、引いてみたのは猫島にとっては遊びみたいなものだっただろう。

結果は分かっている。

「分かったよ。俺がなんとかしてやるから、そんな声出すな」

ハクはそう言って息を吐いた。

「ほんと?!」

猫島は喜びを全身で表現した。本当に嬉しそうに笑うところなんか、ジュニアアイドル顔負けだと思う。

「ありがとう。すげー嬉しい。ハク、大好き!」

そう言って猫島は教室を出て行った。

ドアのところで振り返ってハクに手を振ったところなどは、教室に居た他のクラスメイトまで見入ったくらいだ。可愛い、とでも思ったに違いない。

恐ろしい奴。

ハクが来なければ、『アレ』のターゲットが俺だったのかもしれないと思うと鳥肌が立つ。

「災難だね」

俺が労うとハクは嫌な顔もせずに「いつものことだから」と答えた。

俺にはそれが、妬ましかった。

折角ハクと花見ができるとは言え、そのハクは猫島の為に仕方なしに来るのだ。嬉しいことだと思う反面、ハクが猫島のものだと思い知らされるようで苦しい。

猫島は俺のこういうところに気付いているのだろうか。

よく分からない。

「それ、昨日のか」

ハクが言ったので、その視線を追った。

それ、とは眼鏡のことだった。眼鏡ケースにしまわれたあの女の眼鏡。机の上にあるそれは多少ハクの目を引いたらしい。

なんと答えるべきか。

ハクはあの女が可愛いと言ったし、また会えるかもしれないと知ったら同席したいと思うだろう。そう言われたら俺は断れない。

そんなのは嫌だ。

都合がいいだけの受動的な男でいたくない。

でも。

でも、嘘は、吐けない。

「これは自分の眼鏡だ」とでも説明したとして、そんなリスクのある嘘を吐いて、ハクにバレたらその時が最悪だ。もう少し誤魔化しの効く嘘なら良かったけれど、ハクのタイプの女をハクから遠ざけたと知られたらきっと不快に思われる。

「うん。ハクも一緒に待つ? これからあの子が取りに来るかもしれないんだけど」

冷静に言えた。

まあまあだろう。

「ああ、今日は予定があるから無理だな。明日以降になるなら、そうしたい」

やっぱり。ハクはあの女に会いたいらしい。

「じゃあ今日は来ない方が良いんだね」

俺は冗談めかして言った。

「どうかな」

ハクは笑ってそう答えた。

俺は色気のあるその微笑に見惚れた。

ハクがタイプだと言った女に、できれば俺が引き会わせてやりたい。そういう気持ちもある。ハクがあの女と会いたいと言うのなら、俺がそれを叶えてやりたい。ハクとあの女を待つ時間も楽しいだろう。

ハクが笑った時、俺は半ば本気で思った。

ハクの望みを叶えたい。

如何にも馬鹿らしい考えだ。けれどそれは綺麗事ではなく俺の本心だった。妄想に近かったハクへの憧憬は、それが現実味を帯びてもなお膨らんでいる。

ハクとあの女を会わせよう。

ハクに「ありがとう」って言わせたい。まあまあ使える人間だと認識させたい。

でもまだあの女がどんな人間か分からない。

それは俺が確かめよう。

ハクが会うのはそれからでも良い。

「じゃあな」

ハクはそう言って教室を出て行った。静かな教室には俺みたいに所在無げに仕方なしに勉強しているような錆びた人間だけが残されているように思えた。

眼鏡ケースに触れてみる。

あの女、どんな顔だったか忘れた。

でも雰囲気は憶えている。

あの女は、なんとなく、少しでも早くこの眼鏡を取り返しに来るような気がした。
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HUGO & VICTOR PARIS

ユーゴ&ヴィクトール
HUGO & VICTOR PARIS
Carnet 6 Enrob?s
カルネ・ショコラ(6個入)

ユゴーの名前を冠するチョコレートブランド。
本の形の箱。因みにカルネとは、フランス語で手帳の意味だそうです。

見た目が渋いけれどもプラリネやアールグレイはけっこう甘みがあって親しみやすい。カカオの苦味は控えめで、特にプラリネは食感も軽く子供も好きそうな味付け。
あと他のチョコレートのどれも食べやすい。

囓るとすっと歯が入る柔らかさ。
ガナッシュはきめ細かくて口当たりもいい。だから渋みを感じないのか。
しかし食べた後にもチョコレートの香りがずっと残る。後味が華やかなチョコレート。フルーツやスパイスの香りに頼らない、という意味ではとても渋いショコラのアソートになっている。

甘いと言うほど甘くは作っていないので、甘いものが苦手な人でも食べやすいと思う。
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PIERRE MARCOLINI


PIERRE MARCOLINI
ピエール マルコリーニ
バレンタイン セレクション(7個入)

薄い桃色でハート型の容器に入った愛らしいセレクション。
バレンタイン限定のチョコレートが入ったセット。

言うことがないくらい美味しい。麻薬的な魅力。甘い。甘くない。苦い。苦くない。硬い。とろける。仄か。濃厚。爽やか。芳醇。フルーティー。渋い。鮮やか。淡い。
蠱惑される。誘惑的なチョコレート。

誰に贈っても恥ずかしくない。
しかし食べ応えがあって歯応えがあるプラリネ系が好きな人には、ちょっと物足りないかもしれない。
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メゾン・ドゥ・イッテー


Maison d' it KYOTO
メゾン・ドゥ・イッテー
トリュフ オー ショコラ(4個入)

明るいオレンジ色の箱。
Maison d' it のロゴが可愛らしい。

とても甘みのあるトリュフ。
食感は硬めで、ガナッシュというよりは普通のチョコレートに近い。しかし口溶けがよく、あっという間に消えていく印象。

コーティングのカカオは薄め。中のトリュフを邪魔しない。

癖のない甘みは多くの人に愛される味。
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Franck Kestener


Franck Kestener
フランク・ケストナー
ショコラアソート(5個入)

シックな外装。
チョコレートもとても落ち着いている。

模様の入ったショコラは独特の香り付けでスパイスが効いている。でも飽くまで香り付け程度なところが嬉しい。
殆どのチョコレートはダークチョコレートでコーティングしているけれど、ガナッシュやプラリネは甘め。甘いチョコレートと苦いチョコレートがどちらも食べられるアソート。

丸いショコラは、パフのようなものが入って、口の中で弾ける。他にはない珍しいチョコレートだったので食べてから驚いた。ナッツかアーモンドかと思ったので、その意外性もある。

男性にもすすめられるチョコレート。
甘過ぎず、香りも強過ぎない。
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DEL REY


DEL REY
デルレイ
デルレイ ダイヤモンド(4個入)

特徴的なチョコレート。
美しく綺麗な外装とチョコレートは女性への贈り物のよう。

とても甘い。
一粒が大きめだから食べ応えがある。ガナッシュは柔らかく華やかに香り付けされている。華やかだけれど刺激はなく、食べやすい。

バニラもパッションフルーツも、デルレイらしい味になっている。

とても柔らかくジューシーなガナッシュは甘くても飽きることはない。さっぱりしていて爽やか。
プラリネはサクッとした食感と香ばしさがあり、ガナッシュの合間に食べると新鮮で更に美味しく感じられる。
コーティングのチョコレートは厚めで硬い。

大きなダイヤモンド型は明るく華やかで力強い。
そういうチョコレートが似合う人へ贈りたいチョコレート。
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