最近、立海の参謀・柳にハマっている唯ちゃんに捧げます。柳夢、でもないけど。ヒロイン視点です。

あとで柳視点も出来れば書きたいです。















「5分待ってくれないか?髪を乾してくる」


通話時間の表示された画面を待ち受けに戻して、ぼすん、と枕に顔をうずめる。

毎晩どちらからともなく電話して、それがもう半年以上。

どちらかが旅行や合宿に行っているとか、特別な事情がない限り続けてきた電話。一体今まで、どのくらいの時間話したのだろう。よく話題がつきないものだ。

蓮二さんと電話する時、何を話そう、なんて考えたことは一度もなかった。いや、最初の頃はあったかな。

あの頃は電話一本かけるのにも苦労して、どきどきしながら通話ボタンを押したものだ。あーあー、なんて声を出してみたりして、端から見たらどれだけ間抜けだったろう。

それが今では着信履歴からちゃちゃっとかけて、なんの気なしに会話を終わらせられる。話しているうちに眠くなってしまうこともしばしば。電話を切らないまま、朝まで寝てしまったこともある。


蓮二さんがあのサラサラの髪を、櫛でとかしながら女の子みたいに乾かしているのだと思うとなんだかおかしい。

最初は耳慣れなかった声も、今ではもうなくてはならないものになっていた。電話を通して聞く蓮二さんの声は、いつもより少しだけ甘ったるい。

蓮二さんに話したいことがいっぱいあったはず。今日友達と話して面白かったこと、自分がやってしまったおっちょこちょい。

私に与えられた猶予は5分間。蓮二さんが笑ってくれたら嬉しいな。彼が笑ってくれると、たまらなく幸せな気分になる。


「すまない、遅くなった」

「ううん」


5分をちょっと過ぎた頃、約束通り蓮二さんから着信。

蓮二さんはきっと知らない。私がこの5分間に、どれだけ蓮二さんのことを考えていたかなんて。

1日の終わりに大好きな人の声を独り占め出来るなんて、私は世界中で一番の幸せ者だと思う。
















本当は喧嘩する話を書いてってメールをもらってたんですが、メールから伝わってくる『柳が好き!』っていう気持ちに、喧嘩する話なんか書けませんでした。書ける訳もありませんでした。書けるかァアア!!!(スパァン!)

こういうのを書くと恥ずかしくなって居たたまれなくなるんですが、それを脳内ちーちゃんが慰めに来てくれます。何かがおかしいことにしばらく気づきません。

ちーちゃん好き/(^O^)\