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観覧車

黒曜小話のつもりだけど、ちーちゃんと骸しか話さない。

うわああああー!!!ちーちゃんすきー!!!

ちーちゃんと幸せになれなくてもちーちゃんがすきです。ちーちゃんが幸せならいいんだけどできたらちーちゃんと一緒がいいけどでもやっぱりちーちゃんの幸せが一番大事なのでひいては黒曜のみんなに幸せになって欲しいです。









「犬のかわいいところは、なんにでも手を抜かないところだと思いませんか」


校庭の真ん中、一際目立つ明るい金色。暗い髪色が多い生徒たちの中、その色はよく映えている。



「ほら、またボールを取りましたよ…誰も追いつけませんね」



団子状に集まった生徒たちを、金色の影はいとも簡単にかわしていく。

蹴り上げられたボールは、派手にゴールネットを揺らしてぽとりと地面に落ちた。パチパチと数回、骸様が乾いた拍手をする。



「千種もやりたかったですか?」

「………いえ」

「お前は汗をかくのが嫌いだものね」




教室で着替えていた俺を、屋上に来るよう呼び出したのは他でもない骸様だ。俺が校庭に現れないことを、先に出ていた犬はきっと怪訝に思っていることだろう。
犬や俺が授業を抜け出すと決まって咎めるのに、骸様自身はふらりといつの間にかいなくなっていることが多い。こうして呼ばれることもあるけれど、大概は犬と俺2人でだ。



「………骸様、」

「犬がね、遊園地に行きたいって言うんです」



遊園地。観覧車やジェットコースターのある、あれのことだろうか。

黒曜センターにも小さな観覧車があるが、すっかり錆びきって今は見る影もない。それが動いているところを、犬は見てみたくなったのかもしれない。



「…それなら俺が連れて行きます」

「それがね、僕と千種と3人で行きたいって言うんです」



なぜでしょうね。試合を終えたのだろう、校舎に向かって歩いてきた犬に骸様が手を振る。

犬はすぐにそれに気づいて、それから、隣にいる俺をみとめるとぎゃんぎゃんと喚き始めた。おおかた何で呼んでくれないんだとか、抜けがけするなとかそういうことだろう。

ここからだと何を言っているのかまでは聞き取れないが、あの様子だとあとがうるさそうだ。



「でもね、僕、たぶん遊園地は嫌いです」



立ち上がった骸様のあとに続いて、屋上を出る。観覧車のてっぺんからは、一体なにが見えるのだろう。











黒曜センターに観覧車があるかは分かりません(笑)

『黒曜センター』って、犬ちゃんと山本が戦った植物園や映画館を含むいろんな施設をひっくるめた複合施設のことで、『黒曜ヘルシーランド』がちーちゃんたちが住んでいるところ…なん…ですね…

よく分かっていなかった(^p^)
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