ほんの少し、暇つぶしにくらいにしか思っていなかった。
普通ではありえない出会い方だったと思う。
私の周りの普通は、自分が体験するものとはぜんぜん違って、真っ当な感じがしてた。
私は普通に見えてぜんぜん普通じゃないのかもしれなかった。
誰に聞いたって答えが返ってくるわけじゃないから、見てないだけだけど。
きっと物珍しさとか興奮、とかもあったんだと思う。
普段とは違う少なくとも刺激的な出逢い。
ネットが大幅に普及した最近ではもうすでに普通になっているのかもしれないが。
知り合って間もない頃は楽しかった。
お互いのことを知っていくのが楽しかったし、周りにいないタイプの人だったから
いろいろ興味を持てた。向こうも人見知りだとか、会ってこんなに馴染むとは思って
なかったらしく、私自身も初めて会った気がしなかったのを覚えている。
完結に言うと、特別だと思われていると思ってた。
必要とされていると勘違いしてしまった。
それが今に至るまでの始まりで、こんなにも君のことで悩むなんて思ってなかった。
好きなのに、 絶対に一人の人間としては見てもらえない。
昔、私の位置だったそこは今は別の人の位置になっている。
相手をしてもらえなくなって、名前を呼んでもらえなくなって
ただただ寂しかった。悲しかった。
最初だけ急速に仲が良くなって、ある程度相手のことを知って、
興味を無くしちゃったんだろうって、思ったら、
自分はたったそれだけのつまらない人間なんだなって、分かってしまった。
君だけじゃない。最近、周りの人を見ていると自分が全てにおいて劣っているように見えてしまう。
実際そうなのだろう。
社会不適合者、って自分みたいな人間のことを言うんだろう。
表面上だけ取り繕って、誰とも深いところでは繋がりを持てなくて、薄っぺらな人間性しか無くて、
何を持ってるって言うの。何が自信になるの。自分さえ信じられないのに誰を信じればいいの。
そう考えることさえも良くないのに、一度マイナス思考に囚われたらずっとループから
抜け出せなくて、その度に弱いな、弱いなあって、また自己嫌悪して……
こんなんで生きていって、なんの意味があるのかな。