前回のひとりごとから…


……………………

……………………………


………z・z・z・z





「………き…み………きみ………きみ!!」

…?

誰かが ワタシを呼んでいる……

……起こさないでくれ
…死ぬほど疲れている……

…………

ついには身体を揺さぶられ無理やり起こされてしまう

………!?

「……やぁ……おはよう…
…君は……誰だい?……」

ぼんやりした頭で
ワタシは答えた……


「もう! バカ!! なかなか
起きないから 魂 連れていかれたんじゃないかって
心配したんだから……」

パートナーが怒りながら
泣いている……

本当にワタシを心配しているのが伝わってくる……


……そういえば
…………魔王は気に入った冒険者の魂を抜き取りコレクションにする……

以前パートナーが話していた おとぎ話……


…ワタシは覚醒する意識のなかで 思いだしていた


「…彼は?」

ゆっくり周りを見渡し
たずねる……


「わたしが気づいたときは
いなかったわ……」

揺さぶっていたワタシの
両肩を握ったまま
パートナーは答える……


なんとなく そんな気がしていた………



「それに 見てよ コレ!!」


ワタシの目前に紙片が
突き付けられる……



他人を簡単に信じるな

先輩冒険者からのアドバイスだ


彼が書いたであろう
走り書き が見てとれた…


「それに わたし達の
路銀(Zell)も減ってるの!!
……もぅ ひどい!!」


頭から湯気が出そうなくらい 怒っている


「ねぇ!! 追っかけて取り返そう!!」


今にも駆け出さんばかりだ



「…いや いい それより
後片付けをして ここを出よう」


ポカンとした顔で
パートナーはワタシを見ていた…………