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【ヘタリア、種、マ王、夢】種世界でユーリ対ヴェネチアーノなカオスコミカル話(2)

ザフトの士官学校内。教室で授業の休憩時間。
プンスカ怒っているヴォルフラム「アスラン!」
アスラン「え、何?」
ヴォルフラム「ユーリはひどいと思うよな!?」
アスラン「いや、何の話……」
手にしていた新聞をアスランに突き出してヴォルフラム「これを見ろ!」
アスラン「はぁ」
新聞には、『ユーリ陛下に、新たなお子様誕生!』の見出し。
アスラン「えーと、今までグレタ姫しかお子様のいらっしゃらなかった陛下だが、先日新たな男のお子様がご誕生されていたことが記者会見で発表された。そのお子様のお名前は『イギリス』殿下。人目を引く厚い眉毛がチャーミングな殿下で、妖精が存在すると今でも信じられていらっしゃる純朴なお方だ。グレタ姫の兄君になられ、最近はマ王宮の庭園で、姫様とお二人で追いかけっこをされるのが日課とのこと……って、ええっ!?イギリスって、あのまる描いて地球連合のイギリスじゃないのか!?どうして敵国の人間が……殿下!?なんだこれは!」
ヴォルフラム「ひどいだろう?ユーリのやつ、僕にナイショで息子を増やしてて。こういうことは、婚約者の僕にまず相談をだな」
アスラン「いや、そんなことはどうでもいいけど、イギリスって……まる描いて地球連合はどうする気なんだ?こんな堂々としたスパイ……いや、イギリスが連合を裏切ったのか?にしても、これは戦局が荒れるな……」
ヴォルフラム「どうでもいいとはなんだ、アスラン!最重要事項だろう!僕はユーリの婚約者なんだぞ!?」
アスラン「いや、それもどうでもいいけど」
ヴォルフラム「なんだとー!」
そこに、始業を告げるベルと共にギュンターが入ってきた。

ギュンター「授業を始めますよ。ほら、ヴォルフラムも着席なさい」
不満そうに着席するヴォルフラムを確認してギュンター「それでは、最初にまずお知らせがあります」
そういうと、教室内に、ドイツと日本が入ってきた。
ギュンター「みなさんもすでにご存知かと思いますが、我らが栄光のユーリ陛下が、このたび新たなお子様をお迎えになられました。そして、これに呼応して、連合側に新たな動きが発生しています。」
ドイツ「そのため、このたび、我が校から選抜された学生が、プラントのマ王宮に招聘されている」
日本「いざという事態では、その選抜学生にも出撃していただくことになります。それでは、このクラスの選抜学生の名前を呼びますので、呼ばれた学生は、私とドイツ先生と一緒に来てください」
ドイツ「アスラン・ザラ。フォン・ビーレフェルト卿ヴォルフラム。以上、このクラスからは2名だ」
フレイ「ちょっと待って!ドイツ先生!私は!?」
ドイツ「選抜名簿には入っていないな」
フレイ「ひどいわ!私は先生にずっと付いていくって言ったじゃない!私も一緒に行かせてください!どんな危険な戦地でも、お供しますから!!」
日本「残念ですが……」
フレイ「あんたは黙ってなさいよ!」
ショックを受ける日本「『あんた』……」
ギュンター「フレイ・アルスター!あとで教官室に来なさい!」
フレイ「何よ。私は、ドイツ先生を街で見かけて、一目ぼれしたからこの士官学校に入ったのよ!邪魔しないでよ!」
隣の教室からスイス「隣!うるさいのである!」
ギュンター「ああ、すみません、スイス先生。とにかく、アスラン、ヴォルフラム、今からこのまま行ってください」
きっぱりとアスラン「はい」
やる気なさげにヴォルフラム「はい……」


プラント、マ王宮庭園。
楽しそうなグレタ「お兄ちゃ〜ん、こっちこっち〜」
上機嫌のイギリス「あはははは〜。捕まえちゃうぞ〜」
楽しげに花咲き乱れる庭園で追いかけっこしているグレタとイギリスを見ながらユーリ「いやぁ、ほんと。グレタが嬉しそうで良かった良かった」
目を細めて追いかけっこを眺めていたが急に真顔になりグウェンダル「本当に、心洗われる光景……あ、いや、ゴホン。そうではなくてだな」
ヨザック「閣下ぁ、それどころじゃないでしょうが」
ユーリ「え、何かあったの?」
グウェンダル「ああ。まる描いて地球連合に潜伏しているコンラートから連絡があったのだが、連合に新たな動きが出ているらしい。」
ユーリ「新たなって?」
ヨザック「つまりぃ、イギリス殿下が陛下のお子様になっちゃったことで、連合が怒ったらしいんですよね〜」
ユーリ「え……」
グウェンダル「だから、止めただろうが」
ユーリ「う……ごめんなさい」
ヨザック「あ、陛下。殿下と姫様が手を振ってますよ」

手を振り返したユーリを見てグレタ「きゃあ♪父上、手を振ってくれたよ」
イギリス「俺にも振ってくれた!いい父上だなー」
グレタ「でしょう?ユーリの子供になって良かったでしょ?」
イギリス「ああもう、本当に!毎日おいしいご飯は出てくるし、メイドのみんなも優しいし、父上は俺を気にかけてくれるし、妹はこんなに可愛いし……俺、こんなに幸せでいいのかな?あはははは、今までの俺が不幸すぎたって?そうかな、そうなんだろうな。ありがとうな、ユニ子。え、よせやい。フェアどんも羨ましがってるって?あはは、今度会ったら、よろしく言っといてよ、ホビっぴ君にも」
グレタ「あ、またグレタに見えないお友達とお話してる〜。グレタも混ぜて欲しいな」
イギリス「ああ、悪い悪い」
グレタ「えーと、ユニ子がユニコーンで、フェアどんが妖精さんで、ホビっぴがホビットなんだっけ?」
イギリス「そうだ。よく覚えたな、グレタ。賢いなぁ、グレタは」
グレタ「グレタも見えるようになりたいなぁ。」
イギリス「ユニ子が、自分もグレタ姫みたいな美人になりたいって言ってるぞ」
グレタ「え、そう?えへへ〜、照れるなぁ」
イギリス「お、ユニ子が、グレタに似合う花をあっちに見つけたって。行ってみよう!」
グレタ「うん!」
手に手を取って、お花畑の中を駆けてゆく二人。

マ王宮に到着したアスラン達。
ウフフアハハなイギリスを目にしてしまったアスラン「今、何かおかしなものが視界の端を横切ったような……」
いきなりユーリの胸倉をつかむヴォルフラム「いったい、どういうことだ、ユーリ!この僕に無断で息子を作るなんて!この尻軽!」
ユーリ「尻軽て……。いや、だからさ、直接会って説明しようかと思ってたら、なかなか公務が忙しくて士官学校に行けなくて……」
ヴォルフラム「この浮気者浮気者浮気者浮気者浮気者」
ユーリ「勘弁してくれよー!」
唖然とするアスラン「ええと……」
グウェンダル「いい加減にしろ、ヴォルフラム!」
ヴォルフラム「兄上、でも!」
グウェンダル「いったい何のために士官学校に行かせたと思ってるんだ!」
ヴォルフラム「ユーリとこの国を守るため……」
グウェンダル「そうだ。わかったら、まず公私の区別をしっかりつけろ」
しゅんとうなだれるヴォルフラム「はい、兄上。すみませんでした……」
ドイツ「で、先日話していた選抜学生達です」
10人ほどの学生を紹介するドイツ。
グウェンダル「私の身内が見苦しい姿を見せて、申し訳ない」
日本「お気になさらず」
ヨザック「では、作戦会議室へ……の前に。殿下―!姫様―!ちょっとこちらへ」
真面目な士官学校生や教官だらけの場にそぐわず、花輪を頭に乗せたイギリスと、イギリスに胸に付けてもらった花のブローチを自慢げにしているグレタが、手をつないでやってきた。
思わず目を泳がせる一同。
グウェンダル「こほん。ええと、一応紹介しておく。イギリス殿下、グレタ姫、この者達は、選抜された優秀な学生達で、今後もマ王宮内でお目にされることもあるかと思いますが、お見知りおきを」
イギリス「わかった」
グレタ「うん!」
グウェンダル「そして今さら紹介する必要もないと思うが、皆の者、こちらが我らが陛下のご子息のイギリス殿下と、ご息女のグレタ姫でおられる。失礼のないように」
背筋を糺す学生達にイギリス「よろしくな!」
グレタ「わからないことがあったら、グレタも教えてあげるね!」
ヨザック「じゃ、皆さん、作戦会議室へどーぞ」


まる描いて地球連合総裁室。
オーストリア「総裁!これが許せますか!?」
イタリア「まさかイギリスが、プラントに行っちゃうとはね〜」
中国「奴は所詮、連合での敗者。だから裏切ったあるよ」
ロシア「どうする?呪っとく?」
オーストリア「ですから、呪うのはおよしなさい。あなたの呪いは洒落にならないんですから」
フランス「ねぇ、イタリア〜。お兄さん、提案があるんだけど」
イタリア「何〜?」
フランス「ここは、一発イギリスをぎゃふんと言わせてやるために、寝返ったことを後悔させてやるために、徹底的にプラントを敗戦に追い込んでやればいいと思うわけよ」
中国「うーん。戦争終わったら、うちが儲からなくなるのが困るある」
ロシア「面白そうかも〜。」
イタリア「何やるの?あんまり痛いのは嫌だなぁ、俺」
オーストリア「イギリスの代わりに、総裁の大好きなドイツでも貰ってきたらいかがです?」
中国「あいつは連合への忠誠よりもカネを取ったある。がめつい汚い奴ある」
ロシア「君が言うの?あはは〜」
フランス「まあ、聞きなさいよ。ずばり!このお兄さんの肉体美を、惜しみなく賭けちゃうよ〜ん♪」
オーストリア「はあ?」
フランス「ふふふふふ……。つまり、国境で『裸体自慢3本勝負!〜愛と美の女神に愛された肉体を持つのは、まる描いて地球連合か、プラントか!〜』の祭典をやってぇ、プラントの連中を、貧弱な肉体のイギリスを、こてんぱんにしてあざ笑って、まる描いて地球連合には勝てない!とプラントが思うまで徹底的に痛めつけるの!いい案だと思わない?」
オーストリア「風紀を乱さないでください、この恋愛しか脳にないチャランポラン男!」
イタリア「うわぁ、楽しそうだねぇ」
オーストリア「これだからラテン系は!ああ、ここにドイツがいてくれたら(苦悩)」
中国「裸じゃうちが儲からないあるよ。派手衣装を競う戦争にするある!」
オーストリア「服を着てくれるなら、まあ……」
フランス「ええ〜。それじゃお兄さんの肉体美が誇示できないじゃない」
イタリア「ぶぅ〜。裸祭がいいよ〜」
オーストリア「ダメです!許しません!」
中国「早速プラントに、大規模攻撃の通告をするある。」
ロシア「面白そうなら、僕はなんでもいいよ〜」
ソロバンを手に嬉しそうに中国「戦争会場には、いっぱい屋台出すある。ふふふ、これは儲かるあるよ。フランスにしてはいい事言ったある」


まる描いて地球連合のある下町のテロリスト『ロッソ・ポモドーロ』アジト。
ロマーノ「おい、聞いたか、野郎ども!?」
キラ「教授、ほんともう、勘弁してくださいよ。僕は機械工学を……」
ロマーノ「何を言ってんだ!なんとしてもブルコスをぎゃふんとだな……じゃなくて」
ミリアリア「見ましたよ、下町のポスター!」
ロマーノ「おお、見たのか!俺は聞いて、さっき見てきたところだ」
ミリアリア「ここが正念場ですね!」
ロマーノ「そうだ。俺たちの実力を全世界に見せ付ける時がやってきた!」
キラ「あの、なんの話……」
ミリアリア「知らないの?」
トール「町じゃ持ちきりだぜ、この話」
ミリアリア「今度、長引く戦争に決着をつけるべく、大掛かりな作戦が実行されるのよ」
キラ「作戦?」
トール「そ。名づけて『大自慢3本勝負!〜愛と美の女神に愛されたのは、まる描いて地球連合か、プラントか!〜』」
ミリアリア「3本勝負の1本がね、『なんでも品評会』なのよ!」
ロマーノ「そこでだ!俺たちの自慢の真っ赤なトマトを出品して、プラントに圧勝して、ブルコスの連中に格の違いを見せ付ける、という絶好のチャンス!」
愕然とするキラ「なにそれ……」
トール「ちなみに、あとの2本は、『美裸体勝負』と『美着衣勝負』だって。あ、電話だ」
電話に出るトール。
キラ「で、その戦いには誰が出るの?」
ミリアリア「『美裸体勝負』はフランス閣下が出場なさる気満々なんだけど、イタリア総裁もうずうずしてるって聞くから、どうなるかしらね?」
受話器持ったままトール「若旦那〜。スペイン大旦那から今電話が」
ロマーノ「おう!なんだって?」
受話器を置いてトール「『美着衣勝負』に出たいから、リゾート切り上げてお戻りになるそうです」
ミリアリア「あら。あの、薔薇を加えたフラメンコをご披露されるのかしら?」
ロマーノ「これは……我が『ロッソ・ポモドーロ』が2本制覇で、ブルコスがもうグウの音も出なくなるってことだな!めでたいな!よし、野郎ども、絶品トマトと、美麗衣装の準備に取り掛かるぞ!もちろん衣装は、『情熱の赤』だ!」
ミリアリア「おう!」
トール「さて、準備準備」
キラ「アスラン……この戦争、どうなるのかな……。君、今、どうしてるの?(泣)」
トリイ「トリイ!」




(3)に続く



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