こりずに親女就のマフoアパロでござい(´∀`;)
えと…柚木の文章能力とかいろいろと問題作なので(笑)興味ある方のみスクロール↓↓
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眩しく日の差し込む昼間近の午前。
元親はシャワーを浴び終え、薄紫のシャツに白いスーツを着て出掛ける準備を整えていく。
出掛ける先は当然、組織の本部。あの独眼竜の下だ。
今日も相変わらず面倒臭い仕事なんだろうと思いつつ、黒のハットを目深に被る。
「仕事か?」
ふと掛けられた言葉に振り向けば、明らかに今起きた様子の元就が寝室の入口に、シーツを体に巻き付けた格好で気怠げに寄り掛かって立っていた。
そんな彼女に元親は歩み寄ると、その人形の様な顔にかかる乱れた髪を掻き揚げて、淡く色付く唇に『おはよう』とキスをする。
「また危険な仕事なのか?」
「ん?さぁ…どうだろうなぁ…」
そう言って元親は、無表情のままに自分を見つめる元就に苦笑いを向ける。
そんな元親の頬を、元就は白く細い指でそっと撫でながら、怒っているのか、呆れているのかも分からない複雑な表情を浮かべていた。
「元親、この街でしか生きて行けぬ我が言うのもなんだが、あまり危険な事ばかりしているといつか死ぬぞ…」
「あぁ、分かってる」
そう言ってキスを一つ。
「お前もあんまり危険な事してんじゃねぇぞ」
そしてまたキスを一つして、元親は名残惜しそうに元就の髪に指を絡めながら、唇を離すと部屋を出て行った。
危険な事をするな…
そう元親には言われたけれど、裏の世界で生き、裏の世界で生きる男の女である以上、大人しくしているなんて元就には出来ない。
手早くシャワーを浴びて服を着ると、昼間からぽつりぽつりと盛り上がりを見せる酒場に足を運んだ。
カランカラン…と軽いベルの音を立て入口のドアを押しひらけば、昼間から酒を呷る男たちや、その連れの女たちの視線が一斉に元就に向けられた。
元就はそんな彼らの視線を気にする事なく、ただ、カウンターの一番奥で一人、グラスの氷を指で回して鳴らす男に向かって歩み寄った。
「酒場でオレンジジュースか、猿飛」
「んー?だって仕事に影響しちゃ困るでしょー?」
そうクスクス笑って、猿飛と呼ばれた男は元就の方に顔を向けた。
どこの組織にも属さず、依頼とそれに見合う報酬さえ貰えれば仕事を引き受ける運び屋だ。
「で、今日は何の話?あ!前みたな仕事はお断りね。人様ん家忍び込んでコンピューター内の情報盗み出すなんてのは、そもそも俺様の管轄外よ?」
では貴様の管轄とは一体何なのだと口端を緩く持ち上げて問えば、佐助は軽い調子で考えて、
「それに見合う報酬がある仕事かなぁ」
と何やら含みのある物言いをする。
元就は彼が何を言わんとするのか瞬時に読取り、口角をさらに吊り上げてクツクツ声を漏らし笑う。
「よかろう。それなりの報酬があればよいのだな?」
「ってことは、今回もまた俺様に何かお仕事を持って来てくれちゃった訳ね」
そして、『何でしょう、女王様?』とおどけて尋ねる佐助に、元就は一枚の紙切を手渡す。そして酒場の店主に佐助の飲むジュース代以上の金額を握らせて立ち去って行った。
一方、独眼竜に呼び出された元親は、いつも以上にピリピリしたオーラを纏い、ピストルを器用にクルクル回して弄ぶ政宗の様子に、うんざりした表情でそこにいた。
下手な言葉はかけまいと、政宗が口を開くのを待つ。
暫くすると、ピストルで遊ぶのを止め、政宗は元親に鋭い隻眼を向けた。
「単刀直入に言う。北条の運び屋を殺れ」
「そりゃ随分と簡潔過ぎる命令だな、オイ…」
「文句があるならあの世で言いな」
ニヤリと笑う怒気を含んだ艶やかな顔と、銃口が元親に向けられる。
この空気に背中に冷や汗が浮かび、流れ落ちるのが分かる。
「アン?誰も文句なんか言ってねぇだろ?んな怖い顔すんなよ、政宗。せっかくの美人が台無しだぜ?」
「Ha!よく言うぜ。噂じゃ随分美人な歓楽街の猫に入れ込んで、その美人を自慢して歩いてるって聞いたぜ?」
「そうだな。俺にとちゃ元就が一番の美人だからよ」
少しばかり政宗の殺気も紛れた、そんな気がして、元親は気兼ねなくカラカラ声を立てて笑った。
そんな元親に政宗も微笑み返して、なるほど…と呟くと、自分を落ち着けるように大きく息を吐き、そして改めて元親に指令を下す。
北条の運び屋を抹殺し、運び屋の荷物を奪って来い、と。
元親は軽い返事をしながら、愛用のグロックの弾倉に弾が詰まっている事を確認すると、政宗に背を向け軽く手を持ち上げて挨拶の代わりとし、仕事へと向かった。
先程までとは打って変わって、獣の様な光を瞳に宿して―…
続
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