大石くんまじでか
話題:短歌・俳句・川柳
★話題:短歌・俳句・川柳【2020】短歌製造
○ちはやぶるわれを思いし伊勢のすぎて思ふはけさのもとの波かな
○寝て覚めて夢かうつつか君の涙磯にうちつく伊勢の波かな
○寝て覚めて夢かうつつかわが思ふ涙も月も伊勢の波かな
○寝て覚めて夢かうつつか伊勢の波こぼるる珠も月と見しかな
○夕顔の花にビキニの浜の風肩に背の向く隠す背の実の
○浜風の吹き抜く軒のしたの妻の抱え枕に開く夕顔
○手にとりし栞に残るのら猫の君待つ駅に芽吹くたらのめ
○白つめの君恋おもふ春の雲少し消えゆきいつ文の頃
◯風しげるそらに残せり雲はまたわれのこころの知らぬひとかな
◯つつましく箱根に咲けり梅の花その君もとに参りけるには
◯目のまへの川にかかりし人の世のながれの跡も夢のゆくへも
◯青葉ゆく光の渦もすみすみてほころぶ人の触れて花かな
◯朽ちて尚たづねる人の筆をおくうつろふ花の花をみるべく
◯朝鳥の声に旅立ひともいるきみはいづこの散る花のした
★【2008〜2019】
親愛なる芦田愛菜さま
○洩る月を心の空ですくいあげ三十一文字の花で色つく
○よき歌は語りかけたる月のよにただひと足を照らすことのは
○さびしくもこころの月を空にして三十一文字を花と思えば
○行くひとも行かざるひともながむるは霞みたなびく初桜かな
○一年の中にこそあるこのイヤミちょうどいっぱいのカクテルグラス
○ローズマリー身は星空の海底の父故郷の青ゆられいく
◯おみくじが良くなかったとしても私の手の中の大吉
◯朝の林檎をむねの高さまであなたの恋は確かめてないけど
○十六才を抱きしめて青空電源をいれちょっぴり泣いて
◯ボーイフレンドと聞くたびに数少ない激しい夏にあなたがいる
◯髪の毛を切ってやっとインスタにいいねがついた甘い夜が好き
○泣いたよるキライキライといったでも好きだということ
○プレゼントは何もないけれど私の前を彼も歩いて行く
○いまのこと大好きなひとに大好きと二十二歳の水を汲む朝
○いまのこと大好きなひとにありがとうと二十二歳の水を汲む朝
○誕生日にケンカをしていた今年も彼は名古屋に来ない冬の日
○誕生日がつづく十二月春は恋を鏡に映った自分
○いいそびれたうちが東京に出てきた誕生日の空色のした
○いいそびれたうちが東京に出てきた誕生日に見た空色
○誕生日に小悪魔になりたくて寝て起きたらやっぱりダメだった朝
○君を呼ぶこの身は春のやうな冬の朝の誕生日
○十二月の誕生日冷たいケータイに好きだよの文字
○冬の朝の誕生日恋は春に寄りかかってみたいと思ったの
○雪の朝の誕生日恋した帰りやっぱりわたし好きだといおう
○ご機嫌斜めの君の誕生日彼がよんでる春雪のように
○好きだと言われるのはなんどでもいいエクレアを眺めながら待つ
○癒しがあるとすれば去年の夏も君はそんなことを言った
○挑戦していたキライといったあの夏も君の声好きだった
○夕方の鉄道ケーキつぶれちゃったけどあなたを見つけ走った
○発車音言いそびれたあの夏いつも立ち寄るカフェの前で
○三つ編みにした親友の手が彼の手ならいいと思った春の日
○照れていた彼の黒も青と白の風もあの夏がすべてだった
○息白くページをめくる頬に風やっぱり君を考えてしまう朝
○言葉では表せないこともあるでも愛してるが聞きたいの
○目玉焼きにクレソン苦かった珈琲の思い出
○器の向かうに君がいて手を伸ばすと涙が落ちる
○茶器を包んだ手に涙ポタポタまた君を思い偲ぶこの吹く風に
○紫の野に君をみたあの日から立ち止まりまた振り返りみる
○透過する涙の色はきつとあなたを抱きしめた時のガラスの光
○美術館の帰りの電車は夏風あの風景が君の声
○おねねと呼ぶ花落つ音の幾程かこの身の果てに思ふ花あり
○コタツを出したよるいつの間にかに寝ていたひみつの恋は朝の光
○親友が投げキッスをしたあの夏の海はきっとすべてが青色
○アイドルや女の子とやり取りする彼わたしは誕生日を迎える
○はちみつにパンケーキ親友が大阪に帰ったスポンジに負けない勇気
○彼は田舎の絵画の太陽のようにわたしの前に現れた
○小麦のようにどこまでもつづく青太陽のように彼は立っていた
○アルルの空を絵画で知った彼はわたしを連れてタイムマシーン
○あの夏の心を満たす村で見た葡萄の瞳君酔いしれて
○心を満たす葡萄と君の瞳を見たあの夏のカフェテラス
◯二人で買った皿に乗っているオムレツの物語
○絵の具で線を書いた人はパステルカラーカフェの誘惑にケーキを取って
○絵の具で線を書いた人はパステルカラーカフェにまた待たされて
○好きだと言う人を抱きしめてそれはまるでキャラメルを包んだ味
○貝のついたフォトフレームを購入ドラマのような恋を夢見ていた
○マルシェに置かれたポットが手招きするホーローは恋のこだわり
○ドレスをチョコでコーティングおねがい私に陶酔して
○キスをする頬にサクラの散る風の粒の涙のイニシャル拾う
○独身の頃に並べられた空色のボトルにわたしが映る
大石短歌班】2019短歌
◯灯台の島に流るる椰子の実のうつす月夜に猫の背なでる
◯初恋の土手に寝転び草をはむ鳥もいつぞや渡るかなしき
◯ただ一人窓にもたれて雲を見つ十四の春も夏へとはしる
◯雪の積む流れし夏の雲まぶし我咳をしてまた目を閉じる
◯春の雪ふと差しのべて窓の君ながるる涙なつかしくもあり
◯山並みの背に白雲のもの思ふ歩める君に君待つ空に
◯手に触れた渚の砂の白波に気づけば君のつま先しろき
◯見かけたる駅のホームに立つ君の寒さ耳あてゆれて窓みゆ
◯冬の朝しろく息はく君を見つ駅に春待つとけし初恋
◯髪しきり流して君に潮騒のきくこそかなし恋し波たつ
◯ひそかなる想ひを胸にあの山の寝転びけふも君をおもへる
◯雲のせる十五の空に我はまた泣け泣けとなくなんぞ鳥啼く
◯松の葉の静にしずく落つ君のはじけて空の慟哭となり
◯せる青の若葉も空に身を投げて鳥の背にのり我は火となる
◯田園の向こうの山の草に薙ぐ十四となりしこの恋心
◯そのむかし雪夜に星となる鳥の心はいまも赤く燃えてる
◯かなしくもやわらかにこそ風の中かなしきはその人々の中
◯ながむれば山山ばかりこの山の閉じれば瞳君の声する
◯岸行かば風となりしな我が心うつす川面にまた洗はれる
○真心の思へば越ゆる浮き橋の夢とて梅をゆらす朝風
◯君が代に思わば空をひとり見てただ春の日に春を尋ねむ
◯うつ波の照る夜の月も夜に起きて匂ひし梅をゆらす山風
★2019【俳句にも使えると思っていたヤツが意外と短歌に笑(ホランさん)】
○さびしくも瞳の奥を空にして汲む星星のひとり春の日
○さびしくも瞳の黒を空にして汲む星星のひとり春の日
○さびしくも瞳の奥を空にして汲む星星のひとり春の日
◯この空を書斎がわりにキスをして好きというには知っておきたい
◯一房のぶどうを受けてそよぐ風招待状はお気にの香り
◯頭上には花に島ゆくはちみつの船に青さのわたしの自分
◯城壁と聞いた諸島に立つ広場あの日にもどすこの宝島
◯旅人の胸に輝くブローチがひまわりも咲き目を細めてる
◯夕立の賑わふ店をふりぬけて濡れてもほんとに夏をしている
◯みな悲しだれもが下のけふの雨ときどき恋にレモンを落とす
○あの夏の仕掛け花火もくちびるの形ことばも胸に残れる
◯彼のこと好きだったけど感覚の好きは黙って君を見ている
◯あなたものこれはわたしの目が覚めて恋して誰も悪くないのに