ユラシグレの花を

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彷徨う？


おひさしぶりです。
しばらく間が空いてしまいました。
日記を紛失して薬室長に
ものすごく、ものすごく
怒られて少しへこみました。
慰めてくれてありがとう、リュウ。


相変わらず王宮付き
薬剤師に励んでます。
毎日あつくて手入れも
大変だと思ってたら、
今度は毎日続く雨。

城下町の川が氾濫して、
救護班の応援とかで、
なにかとばたばたした
初夏が続いてます。

この間
川の氾濫が収まったか
山から偵察に行ったんだけどね、
そしたら撫子を見つけたんだ。

初夏だから、そんな季節かと
おもいつつ、せっかくの日誌に
アジサイや藤の花のことを
かけなかったのは少し残念。


私の国ではとっても珍しい。
東の遠い国では美しく
咲き誇っていると聞いたから、
興味深いとおもうなあ。


来週あたり、
ゼンが海を身にいくらしいの。
薬室長からの依頼で、
そのあたりの植物を
採取するようにいわれたので、
久しぶりに同行します。
オビがいてくれるとはいえ、
足手まといにならないように…。


リュウは今回こないけど、
彼ともいつか
海を一緒に見に行ってみたいな。


さて、久しぶりに長々と。
やっと書棚からみつけたことだし、
また少しずつ書いていきます。




*-*-*-*-*

7月　22日


撫子：思慕・純愛

香る春風は、
今年も村の豊作を思わせるね。


やっと大きなお仕事が終わって
ほっとひと段落。
薬室長が美味しい
ハーブティーを作って
きてくれたので、
それを飲みながら書いてます。


今年は少し暖かな日だったね。
私の国ではやっと春の香り。
まだもう少し寒い日も
続きそうだけど、
春はもうすぐそこかな。


春になったら、
師匠と一緒に
外でお昼しよう。

今年は豊かな
薬草もハーブも育ちそう
だから、研究もがんばらなくちゃね。


冬ももちろん素敵な季節だけど、
春もとても待ち遠しいね。


あぁ、早く春にならないかな。
ばたばたしてる間、
少し日付があいちゃった。
またこまめに日誌書こう。



***

2月28日：月桂樹

花言葉：輝ける将来

まずは拍手のお礼から
素敵な幸せのお便り
有難う。また貴方に
幸せな瞬間が訪れますように。
これからも、どうか宜しくね。



この間、宮殿の中を散歩
してたらオビに捕まったの。
見張りの方には見つから
なかったんだけどな。
かくれんぼなんて…
まぁこっちの国に来てからは
たまにあったかな。苦笑

悪いことなんてしてないけど、
オビは私を見つけるのが上手いね。

ゼンじゃないけど、
私はオビの追ってからは
逃げられそうにないみたい。


今日みたいに冷える日は
暖かい蜂蜜レモンでも飲もう。
師匠に持っていったら
一緒に飲んでくれるかな。



さて、お昼までもう一息
頑張ろう。

復活！
友達も師匠もお見舞いに来てくれた
（のと、薬室長の苦いお薬の）
御蔭様で風邪、治りました。

お手紙くれた人も有難う。
もう大丈夫です。


今日は身近なお花の話。
春になるとある地域では一面に
黄色い小さな花をつける
植物があるんだ。

それは
「幸福を知らせる花」
とも言われていて、
とても縁起がいいもの
なんだって。

花の形と葉の形が
ﾗｲｵﾝの鬣と鋭い歯
に似てることから由来して
別名では
「ダンテライオン」って
呼ばれてるの。

ハーブティーにしても
おいしいし、料理の
彩にもなるけど、
きっと一番すてきな
言い伝えは

「冠毛を一息で
吹き飛ばせたら
恋が成就する。」
ことじゃないかな。




春が待ち遠しいね。
春になったら、今度は新しい
花を見に森へ行ってみよう。

ゼンも薬室長も
許してくれるといいな。



***

2月18日：蒲公英


花言葉：真心の愛