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第114話 不倫物語

「さようならは言わないで」


最後のメールだった




自分は運が良いのか 悪いのか 何故か関わる女性には 彼 もしくは旦那様が居たりする


いや… 向こうが“最初だけ”隠している


“ヤることが済むと”


実は彼氏居るの
実は旦那居るの


自分に相方が居るときは、100%浮気などした事がないのに


不倫相手になってしまう

「ヤってから言うなよマジで」と嫌悪感にみまわれる


2011年 春先


偶然出会った女性が正にそれだった


「旦那居るの…」


あーはいはい っていつも通りさ


とは行かず 話を聞くと俺は抱き締めていた


よくある 旦那の女遊び


だけならまだましだったけど、彼女 心臓に疾患を持っていて 自分も死ぬか生きるかで産んだ子供


子供にちょっと障害があり そんな我が子を旦那様は愛してくれなかった


「死ねばいいのに」


そう言い放ったらしい


いつからか 俺と彼女は時間を見つけては会うようになる


彼女は おにぎりを作ってきてくれたり お弁当を作ってきてくれたり


浜辺で 俺はそれを食べながら 彼女の話を聞いた


自分は相方が居ないので、構わないけど 彼女は既婚者だ


勿論 旦那様にも申し訳無い気持ちもあったけれど…


どんな形が彼女にとって幸せなんだろうと考えさせられた


2011年 4月


彼女は子供と水族館に出掛け 写真を送ってくれた
まだ こんな写真俺の携帯に残ってるよ



その時 俺は思いました



『彼女の幸せは 子供と生きていく事』



旦那がそんなじゃ 君が子供を守り育てるしかないんだ…



始まりがあれば 必ず終わりはやってくる



彼女のおにぎりやお弁当 浜辺の会話


ホテルで嗚咽した彼女を抱き締めた夜


全てが感情の津波になり押し寄せてきた


俺はメールを送信した


「終わりにしよう さようなら」



彼女からメールが届いた。



最後のメールだった



「さようならは言わないで」

第112話 解散した月夜

仲間で集まり、日付が変わって 1時間程たった真夜中

「さて そろそろ解散しよっか」


その言葉に寂しさを感じながらも 家路を目指しそれぞれが 車を走らせる


田舎の広い夜空は月夜だった。確かあの日も


今夜は満月らしい

乱視が酷く だぶって見えたけど 心地良い夜風に体を委ね 少しの時間 眺めていた


解散と言えば バンド


自分は音楽に対しては少し譲れないので バンドを組んでも 喧嘩別れをしてしまう

初対面のバンドマンに必ず聞く事は


「なんで音楽やってるの?」


と訪ねる


大体の返事は


「女の子にモテるから」

「女 食えるから」


その時点でアウトだ


BO¢WYが解散した時はまだ子供の頃で 解散を知ったのは 数年後だった


今なら どんな解散に匹敵する位なんだろう



あるグループは“5人”が揃えば とんでもないエネルギーと存在感が際立つ。


3人だけなら何とも思わないのは自分だけだろう



か…



解散しないで 活動停止には出来なかったのか…



番組で謝罪する姿に違和感しかな
かった



ラストの歌は思わず涙を流してしまった 唯一フルネームで言えた 好きなグループだったので 解散は残念だった


娘さん お父さんの顔まんまで素敵だった。将来が楽しみだと思った



《おしまい》
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