先日
【ブラックサバス】の
ラストライヴの映像

デカイ箱での
先行上映を観に行った。


ブラックサバスは
60年代末に母体が結成

本格的に悪魔的な歌詞を絡め
極端にヘヴィでダークで
引きずるような
妖しいサウンドを主軸とした
サイケなハードロックを武器に

あっという間に
世界的に有名バンドになる


サウンドの核は

ジャズ嗜好の強いドラム

重低音で重苦しく
会場を支配するベース

インチキ教団の教祖じみた
クレイジーなシンガー

そして
重低音の中で
【悪魔のトリル】と称される
妖艶なギターサウンド

メインソングライターで
リーダーの
【トニー・アイオミ】

彼は
バンドが売れる前の仕事中
弦を押さえる手の
中指と薬指の先を
機械で切り落としてしまう

普通なら
弦が押さえられない

しかし彼は
指の先に自作のキャップを付ける

それでもまだ
運指で力が入らないからと
弦のテンションを
ギリギリまで弛めた結果

あの妖艶なヘヴィサウンドを産み出した


結果論だが
アクシデントが彼を
【ヘヴィロックのパイオニア】
に変貌させたのだ

事実
【トニー・アイオミ】が
有名になったのは
指を切断してからだ。


トニーのギターは
ベーシックだが
エモーションに溢れている

2音の高速繰り返しの
【トリル】がとにかく気持ち良い。


かの
ロックギターの革命者
【エドワード・ヴァン・ヘイレン】

トニーに対して

「ギターを弾くためなら
何でもする人」

と畏敬(異形?)の評価をしている。



とにかく
素晴らしい音だった。

普通の感性の人ならば

「重くて遅くて
気持ち悪くてしんどい」

のだろう


しかし
開幕一発目

〜世界が
魔王に焼き尽くされる
命乞いしようが
誰も助からない〜

破滅の曲
【ブラックサバス】
が始まった時

俺は全身
鳥肌が逆立った

…今でもこうなるんだ

七十年初頭なら
初めて聴いた人たちは

もっと
恐かったんだろうな…


…違う感動に酔いしれた
そんな一夜だった。


メンバー達が年齢を重ね
還暦をとっくに過ぎて

ようやく
真に和解した
素晴らしい音と世界観

でも
年齢を理由に活動の終焉

映像には
会場で泣いてるファンも
たくさんいた


…この時この姿を
ずっと待ち焦がれてたんだろうな…


ふと
会場入口で貰った小袋をよく見てみた

…指??!


あぁ耳栓、ね(苦笑)