【人間国宝】と謳われ
泣きのギターの第一人者であり
…若い世代の人には
羽生君が金メダル獲った時の演技曲
【パリの散歩道】
の奏者といえば
わかりやすいのか…
今は亡き
偉大なるギタリスト
【ゲイリー・ムーア】
中期の作品
【アフター・ザ・ウォー】
亡き友人
【フィル・ライノット】
への追悼として
前作
【ワイルド・フロンティア】
で
アイリッシュフォークと
ハードロックの融合に挑戦し
名作を残した。
以降
【金脈】とも言えるはずの
その路線を封印
本作品では
比較的ベーシックなハードロックに移行
連射連射のパワフルで
スリリングなギターソロを
巧みにプレイしている。
…ただこの方
俺にとって
『作品に人格は伴わない』
の格言の
お手本たらしめた
ある意味スゴい人。
本作品収録の
レッド・ツェッペリンを
露骨にパクった曲
【レッド・クローンズ】
について
音楽雑誌記者に質問され
「レッド・ツェッペリンの真似をする
キングダム・カムを聞いて作った」
と発表当時発言をして
物議をかもした。
…俺に云わせたら
ハードロックは
【ツェッペリン=ジミー・ペイジ】
が発明した音楽スタイル
そんなことを
歳も半分くらいの
デビューしたての
若手のハードロックバンドに
いちいち指摘するのも
まぁ大人げないわけで…
…で
そんな曲のあとに来るのが
かの
(つっても相手は別名
『世界一無名なギタリスト』)
【ロイ・ブキャナン】
の名曲
【メシアが再び】
もはや鳥肌モノの演奏である
原曲が物悲しくも
力強い楽曲だから
ゲイリーのプレイスタイルに
ガッチリとハマった好例
そこには
「…人の曲は
公表してから
プレイするもんだよ」
とでも言いたげな曲順だが
そんなイヤミすら
全く気にならない
陶酔できる名演である。
で
大好きなタイトル曲を聴いて
ゲイリーのしかめっ面を見て
いつも浸る世界観…
『戦いが終われば
次は誰と戦うの?
戦いは戦火を広げ
死の廃墟を築く
戦って死んで
英雄になれるの?
君もそうなったなら
行き先は地獄だけどね』
そんな
今の世相のようなイメージが
頭に渦巻く渦巻く…。