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鯉釣

「釣り堀に行きたい」

妻が言い出す。


『…僕は受験前で
勉強をしたいのですが…』


「釣り堀に行きたい」

『…はい。』


2駅歩いた先の
公園に池があり
そこが
釣り堀になっている。


晴天で湿気も無い
心地よい小春日和

元来
食べない魚を釣る趣味は
俺には無い

『…のんびり
煙管(キセル)でも吸うか』

そう考えていたが

釣り堀のスタッフのオジサン

新顔の俺達を見て
なぜか
ローテンションな俺に気づいたようで
(そりゃそうだ
ただ単に
タバコ吸いに来たんだもの)

真面目に働かれる。



俺達の周りに
撒き餌を始め
鯉を集めだした


若い時分の俺なら

『…あの〜
僕の方は釣り自体
幼児期に散々やらされて
正直
飽きているので結構です』

そんな
無神経な発言も
たぶん吐いただろう


しかし
人の善意を
ムゲに出来るほど
俺もさほど若くない

ポイントやら
釣り堀に住む鯉の習性を
オジサンに教えて貰う

…当然だが

釣れる釣れる

スグにリリースされる
食べちゃいけない
お魚達…



でも
久しぶりの竿のアタリに
俺の掌が震えた。

『…遺伝子に培われた
狩猟本能だなぁ…』

改めて痛感した
俺と爆釣の妻でした。
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