唐突に読書感想文。

十八の夏/光原百合


●十八の夏
この短編集の表題作。うん、良い。くどくないそして鮮明な風景描写。年上のお姉様って不思議だよね魅力的だよね。たとえそれが自分の家族を破壊しようとしてる魔女だとしても、その魔力がまた魅力になっちゃうんだよね。血は争えないというかなんというか。魅力あるものはあるんだって。

●ささやかな奇跡
息子可愛いな。もし夫や妻が急死しちゃったら本当に泣いてる暇もないくらいわたわたするんだろうな。私もこんな出会いで結婚したい。所詮小説だけど、こんな温かい人たちに囲まれて暮らしたい。

●兄貴の純情
兄貴のアホっぷりね、馬鹿すぎて清々しいわ。洋二の語り口調、なんだかんだこよ馬鹿兄貴のこと好きなんだなと伝わってきた。1作品じゃ読む気にならないと思うけど、この中に入ってたからまあよしとする。

●イノセントデイズ
このミステリが云々とかオチが読めたとか暗いだのあれこれ言ってる感想文をいくつか見たけど、なにを言っているのだと。そこに重きを置いてるんじゃないんだからこのお話は。それはこってこてのミステリに求めてくれ。と思った。