「自分には第三の眼がある」と、彼は言った。
いかにも厨二病っぽいセリフだし、まぁ彼のことだから似合ってる言葉でもあるかな、なんて思っていた。

この辺、ちょうど両目の間、眉間のシワができる部分。
どうやらそこに指を近づけたりするとムズムズするらしい。
そんなの口では幾らでも言えるよなぁ、おもしろ半分でしょっちゅう指でさしたりしてた。

ある時ふと思いついて、彼が寝てる間気付かれないようにそっと指を近づけてみた。
すると彼は眉間をこすりながら目を覚ましたのだ。

"見える人間"は、この世界にまだ他にもいるのかもしれない。