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「極殺状態の前が見てェ」
突然何を言い出すんだ、この主は。
「無茶です。言われて出来る様なものではありません。」
「いーじゃねーかよ。」
「無理なものは無理です」
その日は俺を怒らせる為か、骨董品を壊そうとするわ、野菜畑を荒らすわ、果ては自害をしようとするわ…。
勿論怒った。
説教してからは、ずっと室内に籠もっている。
些か効きすぎた気もするがあの人にはこれ位が丁度いい。
「失礼します。政宗様、お茶をお持ちしました。」
「Good Timeingだ。入れ」
障子を開け中に入ると嬉しそうな顔の政宗様が。あぁこの表情はまたロクでも無いことを思い突かれたか…。
「小十郎、gameしようぜ」
「はぁ、」
そう言って俺に見せたのは穴に糸が通してある一銭
「俺がコレを振る。お前はその間この一銭から目を離すなyou see?」
「…承知」
何か裏がありそうだが仕方がない
振り子の様に左右に揺らし始めた一銭を視線で追いかけた。
***
本当に上手くいくのか?
小十郎に叱られてから部屋に篭り、とある南蛮の書物で『催眠療法』っていうのを見かけた。
「いいかー。お前は極殺状態になるんだ」
さっきから同じことを繰り返し呟きながら振り続けてるんだけど極?になるどころか眉間に皺がよっていつも以上に怖ぇ。自分で試しときながらも少々不安になってきた。
「こ、小十郎…?」
手を止め、顔前で手をひらひらと振るが反応が無い。これはどうしたものかと、例の書物に手を伸ばした時だった
「おい、俺を呼び出しておいて放置か?」
此方を睨む太々しい態度…間違いない戦場に立っている時の極殺状態の小十郎だ
「ワァーオ…本当にできちまうとは自分の才能に嫉妬するぜ」
「自惚れも大概にしな。で?何の用だ?」
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蔵出し
確か極殺誘い受けの書こうとしたハズ。覚えてない